題名: | 韋員外家花樹歌 |
作者: | 岑參 |
今年花似去年好,去年人到今年老。始知人老不如花,可惜落花君莫埽。君家兄弟不可當,列卿御史尚書郎。朝回花底恆會客,花撲玉缸春酒香。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
今年(こんねん)の花(はな)は去年(きょねん)に似(に)て好(よ)し。
去年(きょねん)の人(ひと)は今年(こんねん)に到(いた)りて老(お)ゆ。
始(はじ)めて知(し)る、人老(ひとお)いて花(はな)に如(し)かさるを。
惜(を)しむ可(べ)し落花(ちくくわ) 君(きみ)掃(はら)ふこと莫(なか)れ。
君(きみ)が家(いへ)の兄弟(けいてい) 當(あた)る可(べ)からず。
列卿(れつけい) 御史(ぎょし) 尚書郎(しゃうしょらう)。
朝(てう)より囘(かへ)りて花底恆(くわていつね)に客(かく)を會(くわい)す。
花(はな)は玉缸(ぎょくこう)を撲(う)って春酒(しゅんしゅ)香(かんば)し。
今年の花は去年に似て好し。 去年の人は今年に到りて老ゆ。 始めて知る、人老いて花に如かさるを。 惜しむ可し落花 君掃ふこと莫れ。 君が家の兄弟 當る可からず。 列卿 御史 尚書郎。 朝より囘りて花底恆に客を會す。 花は玉缸を撲って春酒香し。 今年の花も去年の花とすこしもかわらずに美しい。しかし人間は、そうはいかない。 去年の人間は今年になると一つ年をとっている。そこで、わかることは、人間は年を とるから、每年かわりのない花にはおよばないということだ。そうだとわかったら、 散ってゆく花も惜しい。どうぞ、君よ、掃き棄てないでくれたまえ。 君の家の兄弟には、とてもかなわない。列卿、御史、尚書郎を一門で占めているの だからたいしたものだ。そんな多忙な身の上にもかかわらず、朝廷から退けて帰って こられると、花かげにしたしい人々を集めて宴會をひらかれる。この春のダのひととき、落花が風のまにまに、ひらひらと飛んで玉の教瓶をうって、酒のかおりがひときわ強くただよっている。 |