題名: | 同王徵君湘中有懷 |
作者: | 張謂 |
八月洞庭秋,瀟湘水北流。還家萬里夢,爲客五更愁。不用開書帙,偏宜上酒樓。故人京洛滿,何日復同遊。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
まさに仲秋八月、洞庭湖がものさびしく光り、瀟湘の二つの川が北へ向かってそこへ流れこんでいる。故郷は萬里にあって、ただ夢だけで家に歸ることができる。お互 いに旅人の身の上とて、夢がさめた五更(午前四時)のころとなると、異郷にあることが思いだされて憂鬱になる。こんなときには帙を開いて本を讀むなどということは無用なことだ。まったく酒家の樓上に登って一杯やることが一番賢明な策といえよう。 むかしの友人たちが故郷の洛陽に大勢いるけれども、いつになったらいっしょに遊ぶ ことができるかと、それを思うと、いよいよかなしくなってくる。
八月(はちかつ) 洞庭(どうてい)の秋(あき)。瀟湘(せうしゃう) 水(みづ) 北(きた)へ流(なが)る。家(いへ)に還(かへ)る萬里(ばんり)の夢(ゆめ)。客(かく)と爲(な)る五更(ごかう)の愁(うれひ)。用(もちい)ひず 書帙(しょちつ)を開(ひら)くを。偏(ひとへ)に宜(よろ)し 酒樓(しゅろう)に上(おぼ)るに。故人(こじん) 京洛(けいらく)に滿(み)つ。何(いづ))れの日(ひ)か 復(また) 同遊(どういう)せん。 八月 洞庭の秋。瀟湘 水 北へ流る。家に還る萬里の夢。客と爲る五更の愁。用ひず 書帙を開くを。偏に宜し 酒樓に上るに。故人 京洛に滿つ。何れの日か 復 同遊せん。 |