題名: | 聞鴈 |
作者: | 韋應物 |
故園眇何處,歸思方悠哉。淮南秋雨夜,高齋聞鴈來。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
ふるさとは、はるばると遠く、どの方角にあたるだろうか。歸りたいおもいがつのってきて、やるせない氣もちがいっぱいだ。この淮南に秋雨がしょぼふる宵、 わたしは官舎の高樓にねていて、雁のわたってくる聲を聞いている。
故園(こえん) 渺(べう)として何(いづ)れの處(ところ)ぞ。 歸思(きし) 方(まさ)に悠(いう)なる哉(かな) 淮南(わいなん) 秋雨(しうう)の夜(よる)、 高齋(かうさい) 雁(かり)の來(きた)るを聞(き)く。 故園 渺として何れの處ぞ。 歸思 方に悠なる哉 淮南 秋雨の夜、 高齋 雁の來るを聞く。 なつかしい故郷はいずこかと望めど、はるかに隔たりて見えわかず、歸りたいと思う心は切にして、はしても知らぬのに、ましてこの淮南の地で秋雨のわびしくふりそそぐ夜、わが住む官邸の高樓に雁の鳴き渡るを聞けば、ますます思郷の情にたえぬ。 故(こ)園(えん)渺(べう)として何(いづ)れの處(ところ)ぞ。歸(き)思(し)方(まさ)に悠(いう)なる哉(かな)。淮南(わいなん)秋雨(しうう)の夜(よ)、高齋(かうさい)雁(かり)の来(きた)るを聞(き)く。 故園渺として何れの處ぞ。歸思方に悠なる哉。淮南秋雨の夜、高齋雁の来るを聞く。 |