題名: | 秋夜寄丘二十二員外 |
作者: | 韋應物 |
懷君屬秋夜,散步詠涼天。山空松子落,幽人應未眠。 | |
英譯: |
I THINK of you on this night in autumn;
I stroll along and muse on the weather cool but bright;
I hear the pine-cones dropping in the lonely hill.
Doubtless the hermit is still unsleeping.
In autumn, when the nights are chill, I stroll, and croon, and think of thee. When dropping pine-cones strew the hill, Say thou hast waking dreams of me. |
日譯: |
君のことを思っているこの秋の夜のひととき。ひとりそぞろ歩きをしながら、涼し い空のしたで、詩を詠じています。山はひっそりして人げがなく、松かさの落ちるか すかな音がする。ああ、世をかくれすむ人よ、今宵は君もまだ眠らずにいるでしょうね。
君(きみ)を懐(おも)うて秋夜(しうや)に屬(ぞく)す。 散歩(さんぼ)して涼天(りゃうてん)に詠(えい)ず。 山(やま)空(むな)しうして松子(しょうし)落(お)つ。 幽人(いうじん) 應(まさ)に未(いま)だ眠(ねむ)らざるべし。 君を懐うて秋夜に屬す。 散歩して涼天に詠ず。 山空しうして松子落つ。 幽人 應に未だ眠らざるべし。 君をおもう今宵は特に秋の夜で、ひとしお思いがまさる。今し余は獨り庭上を散歩しながら、涼しい夜空に詩を詠じている。あたりの山は人無くもの静かにして、ただ松の實の落ちるかすかな音を聞くのみである。ああ君も定めし今頃は寝もやらず、余を思っているであろう。 |