題名: | 淮上喜會梁川故人 |
作者: | 韋應物 |
江漢曾爲客,相逢每醉還。浮雲一別後,流水十年間。歡笑情如舊,蕭疎鬢已斑。何因北歸去,淮上對秋山。 | |
英譯: |
BY the Chiang and the Han we had a chance to meet,
And went home dead drunk after each encounter.
We parted like clouds drifting;
Ten years have gone their way like flowing water.
We are happy to share life's joys as long ago,
But our hair has thinned and turned to silver.
Still we have not gone back to our home. Wherefore?
Why do we still on the Huai face the autumn mountains?
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日譯: |
わたしが江漢(こうかん)の地(ち)に以前(いぜん)旅住(たびず)まいをしていたころ、君(きみ)と逢(あ)っては、いつも酒(さけ)に酔(よ)って帰(かえ)ったものだった。君(きみ)と一度(いちど)別(わか)れてしまってからは、あの浮(う)き雲(くも)にも似(に)てさだめなく、十年(じゅうねん)の月日(つきひ)は、流(なが)れる水(みず)のように速(はや)く過(す)ぎ去(さ)ってしまった。
今(いま)ここに再会(さいかい)して喜(よろこ)び笑(わら)う気持(きも)ちは、十年前(じゅうねんまえ)の昔(むかし)にすこしも変(か)わりはないが、抜(ぬ)け落(お)ちてまばらになった頭髪(とうはつ)の、びんのあたりは、もはや白髪(しらが)まじり。それなのにどうして故郷(こきょう)に帰(かえ)って行(い)かぬのであろうか。ここ誰水のほとりには、秋(あき)の山(やま)があるだけなのに。
わたしが江漢の地に以前旅住まいをしていたころ、君と逢っては、いつも酒に酔って帰ったものだった。君と一度別れてしまってからは、あの浮き雲にも似てさだめなく、十年の月日は、流れる水のように速く過ぎ去ってしまった。 今ここに再会して喜び笑う気持ちは、十年前の昔にすこしも変わりはないが、抜け落ちてまばらになった頭髪の、びんのあたりは、もはや白髪まじり。それなのにどうして故郷に帰って行かぬのであろうか。ここ誰水のほとりには、秋の山があるだけなのに。 江漢(こうかん) 曾(かつ)て客(かく)と為(な)り、相逢(あいあ)いて 每(つね)に酔(よ)いて還(かえ)る 浮雲一別(ふうんいちべつ)の後(のち)、流水十年(りゅうすいじゅんねん)の間(あいだ) 歓笑情旧(かんしょうじょうもと)のごときも、蕭疏(しょうそ)鬢(びん) 已(すで)に斑(まだら)なり 何(なに)に因(よ)りてか 帰(かえ)り去(さ)らざる、淮上(わいじょう)には秋山(しゅうざん)有(あ)るのみなるを 江漢 曾て客と為り、相逢いて 每に酔いて還る 浮雲一別の後、流水十年の間 歓笑情旧のごときも、蕭疏鬢 已に斑なり 何に因りてか 帰り去らざる、淮上には秋山有るのみなるを |