題名: | 獨坐敬亭山 |
作者: | 李白 |
衆鳥高飛盡,孤雲獨去閑。相看兩不厭,只有敬亭山。 | |
英譯: |
Flocks of birds fly high and vanish;
A single cloud, alone, calmly drifts on.
Never tired of looking at each other—
Only the Ching-tíng Mountain and me.
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日譯: |
たくさんいた鳥も空高く飛んでいってしまった。ひとひら浮かんでいた雲も、ひとり、どっかへ、しずかに移っていった。いつまでもじっと眺めあったまま、どちらも飽くことがないのは、ただ、あの敬事山だけだ。
眾鳥(しゅうてう) 高(たか)く飛(と)び盡(つく)し、 孤雲(こうん) 獨(ひと)り去(さ)って閑(かん)なり。 相看(あひみ)て兩(ふたつ)ながら厭(いと)はさるは、 只(ただ) 敬亭山(けいていざん)有(あ)り。 眾鳥 高く飛び盡し、 孤雲 獨り去って閑なり。 相看て兩ながら厭はさるは、 只 敬亭山有り。 今しがたまでさえずり交していた多くの鳥どもは、いつのまにか殘らず高く飛び去ってしまったし、空にただよっていた一片の雲も、いつともなくどこかへ去って、あたりはひっそりと靜かになった。その中でいつまで看合っていても、看あきることのないのはただ敬亭山のみ。山もまた無言のまま限りなき親しみを寄せてくれるかと思われる。 数多くいた鳥も、今は空高く飛び去って、みないなくなった。ひとひら浮かんでいた雲も流れ去って、閑けさだけがまわりを包む。 共に向かい見て、ともに見あきることのないもの、それはただ、眼前にある敬亭山だけだ。 衆鳥(しゅうてう) 高(たか)く飛(と)んで尽(つ)き 孤雲(こうん) 独(ひと)り去(さ)って閑(しづ)かなり 相(あ)ひ看(み)て 両(とも)に厭(いと)はざるは 只(た)だ 敬亭山(けいていざん)有(あ)るのみ 衆鳥 高く飛んで尽き 孤雲 独り去って閑かなり 相ひ看て 両に厭はざるは 只だ 敬亭山有るのみ |