題名: | 聞王昌齡左遷龍標遙有此寄 |
作者: | 李白 |
楊花落盡子規啼,聞道龍標過五溪。我寄愁心與明月,隨風直到夜郎西。 | |
英譯: |
The poplar catkins have all fallen; the cuckoo's begun to cry.
I've heard it said that Wang Chang-ling must pass beyond the
Rivers Five
To the bright moon I entrust an anxious heart:
May it see you as far west as the country of Yelang.
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日譯: |
やなぎの花が散りはてて、ほととぎすが啼いてゆく。聞けば、王昌齢は龍標の尉に貶されて、遠い任地へ急ぎ、はや五溪を過ぎてゆかれたとか。わたしは、かなしいこのこころをば、明月にことづける。どうか風に乗って、まっすぐに夜戦の西のほうまでおもいをとどけておくれ!
楊花(やうくわ)落(お)ち盡(つく)して子規(しき)啼(な)く。 聞(き)くならく 龍標(りょうへう) 五溪(ごけい)を過(す)ぐと。 我(われ) 愁心(しうしん)を寄(よ)せて明月(めいげつ)に與(あた)ふ。 風(かぜ)に隨(したが)って直(ただ)ちに到(いた)れ 夜郎(やらう)の西(にし)。 楊花落ち盡して子規啼く。 聞くならく 龍標 五溪を過ぐと。 我 愁心を寄せて明月に與ふ。 風に隨って直ちに到れ 夜郎の西。 楊の花も散りつくし、子規の鳴く頃となった。聞けば、王昌齢は竜標へ左遷されたとのこと、あの五渓あたりを過ぎていったことだろう。私は君を思う悲しみの心を、いずれの地にも同じく輝く明月に托そう。風に乗ってまっしぐらに伝え届けてくれ、あの夜郎の 西まで。 楊花(やうくわ)落(お)ち尽(つ)くして 子規(しき)啼(な)く 聞(き)道(なら)く 竜標(りょうへう) 五溪(ごけい)を過(す)ぐと 我(われ)愁心(しうしん)を寄(よ)せて 明月(めいげつ)に与(あた)ふ 風(かぜ)に隨(したが)って直(ただ)ちに到(いた)れ 夜郎(やらう)の西(にし)に 楊花落ち尽くして 子規啼く 聞道く 竜標 五溪を過ぐと 我愁心を寄せて 明月に与ふ 風に隨って直ちに到れ 夜郎の西に |