題名: | 秋思 |
作者: | 李白 |
燕支黃葉落,妾望自登臺。海上碧雲斷,單于秋色來。胡兵沙塞合,漢使玉關回。征客無歸日,空悲蕙草摧。 | |
英譯: |
With yellow Ieaves the hill is strown,
A young wife gazes o'er the scene,
"00 The sky with grey clouds overthrown,
While autumn swoops upon the green.
See Tart troops mass on the plain;
Homeward our envoy hurries on;
When will her lord come back again?
To find her youth and beauty gone!
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日譯: |
燕支(えんし) 黄葉落(くわうえふお)つ。
妾望(せふのぞ)んで自(みづか)ら臺(だい)に登(のぼ)る。
海上(かいじょう) 碧雲斷(へきうんた)え、
單于(ぜんう) 秋色來(しうしょくきた)る。
胡兵(こへい) 沙塞(ささい)に合(がつ)し、
漢使(かんし) 玉關(ぎょくくわん)より囘(かへ)る。
征客(せいかく) 歸(かへ)る日無(ひな)し、
空(むな)しく悲(かな)しむ、蕙草(けいさう)の摧(くだ)くるを。
燕支 黄葉落つ。 妾望んで自ら臺に登る。 海上 碧雲斷え、 單于 秋色來る。 胡兵 沙塞に合し、 漢使 玉關より囘る。 征客 歸る日無し、 空しく悲しむ、蕙草の摧くるを。 燕支山の黄ばんだ木の葉が落ちる秋、 わたしは高臺に登って、そちらの方角を眺めている。 青海があるあたりかどうか、空の雲もたえだえになって、とても見渡せるものではない。 ただ西城のあたりから吹いてくる風はだんだんつめたくなって、この邊まで秋の色に染まってくる。 聞けば、えびすの兵隊が大集團をなして沙漠の要塞におし寄せているとか。 玉門關から朝廷の御使者が歸って見えたので、そんなようすがあらかた寄せられた。 わたしの夫が歸れる日なんで當分見こみがなかりそう。 かおりの高い蕙草が霜枯れてゆくのを見るのはかなしい。わたしの容色も同じことよ。 日に日に衰えてゆくのをかなしむばかり。 |