題名: | 望洞庭湖贈張丞相 |
作者: | 孟浩然 |
八月湖水平,涵虛混太清。氣蒸雲夢澤,波撼岳陽城。欲濟無舟楫,端居恥聖明。坐觀垂釣者,空有羨魚情。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
秋八月、湖水は平らに漲り、そのはては天空をひたして、空と水が一つにとけあっている。
水蒸気がしきりにのぼって、ここ雲夢の沢一帯に立ちこめ、波が打ちよせて、岳陽の町をもゆりうごかすほどである。
この広い湖を渡って行きたいと思っても、私には舟も楫もない。
じっと我が身ひとつをただしているばかりで、天子の聖明の御世にまことに恥ずかしい。
見るともなく釣糸を垂れている人を見ては、むなしいことではあるが、自分も魚がとりたいという思いがわいてくるのである。
八月(はちぐわつ) 湖水(こすい)平(たひ)らかなり 虚(きょ)を涵(ひた)して 太清(たいせい)に混(こん)ず 気(き)は蒸(む)す 雲夢(うんぼう)の沢(たく) 波(なみ)は撼(ゆる)がす 岳陽城(がくやうじゃう) 済(わた)らんと欲(ほっ)して 舟楫(しうしふ)無(な)し 端居(たんきょ) 聖明(せいめい)に恥(は)づ 坐(そぞ)ろに釣(つり)を垂(た)るる者(もの)を観(み)て 空(むな)しく魚(うを)を羨(うらや)むの情(じゃう)有(あ)り 八月 湖水平らかなり 虚を涵して 太清に混ず 気は蒸す 雲夢の沢 波は撼がす 岳陽城 済らんと欲して 舟楫無し 端居 聖明に恥づ 坐ろに釣を垂るる者を観て 空しく魚を羨むの情有り |