題名: | 西宮秋怨 |
作者: | 王昌齡 |
芙蓉不及美人妝,水殿風來珠翠香。誰分含啼掩秋扇,空懸明月待君王。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
はすの花も、この美しい人の粧いには及びもつかない。池のうえにたつ御殿に風が吹きこんで、彼女の玉の髪飾りに薰じた香がゆかしくただようてくる。でも、いたましいことには、おもいをこめて、もう不用になりかけた秋の扇を顔におしあて、むなしく空にかかる明月におのが姿を照らさせつつ、もしやわが君がおいでになりはしな いかと待っているとは!
芙蓉(ふよう)も及(およ)ばず 美人(びじん)の粧(よそはひ)。 水殿(すいでん) 風(かぜ)來(きた)って珠翠(しゅすい)香(かんば)し。 卻(かへつ)て恨(うら)む 情(じゃう)を含(ふく)んで秋扇(しうせん)を掩(おほ)ふを。 空(むな)しく明月(めいげつ)を懸(か)けて君王(くんわう)を待(ま)つ。 芙蓉も及ばず 美人の粧。 水殿 風來って珠翠香し。 卻て恨む 情を含んで秋扇を掩ふを。 空しく明月を懸けて君王を待つ。 蓮の花もこの美人の化粧をこらした姿には及ばない。池のほとりの宮殿に、風が花の香を運んできて、髪飾りを香らせる。 切ない思いを胸に、秋の扇で顔をかくし、空にかかる明月に照らされながら、むなしく君王のおいでを待つ身がうらめしい。 芙蓉(ふよう)も及(およ)ばず 美人(びじん)の粧(よそお)い、 水殿(すいでん) 風(かぜ)來(きた)って珠翠(しゅすい)香(かんば)し。 却(かえ)って恨(うら)む 情(じょう)を含(ふく)んで秋扇(しゅうせん)を掩(おお)い、 空(むな)しく明月(めいげつ)を懸(か)けて君王(くんおう)を待(ま)ちしを。 芙蓉も及ばず 美人の粧い、 水殿 風來って珠翠香し。 却って恨む 情を含んで秋扇を掩い、 空しく明月を懸けて君王を待ちしを。 |