題名: | 寄綦毋三 |
作者: | 李頎 |
新加大邑綬仍黃,近與單車去洛陽。顧眄一過丞相府,風流三接令公香。南川稉稻花侵縣,西嶺雲霞色滿堂。共道進賢蒙上賞,看君幾歲作臺郎。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
今囘あらたに大縣に榮轉されたものの、縣尉であも身分には変わりがない。まして清廉質素な君のことだかち、いおゆる単車に乗って続近く洛陽へ赴任されることであろう。
いよいよ出發にあたって、ふりかえって宰相の官邸を訪うてご挨拶されたことと思う。それに君の資質が優れていることは、三たびも中書令のお緒にかれ、その餘香に接する光榮をになわれたのでもわかる。君がこれからあとにする宜壽縣では、南境を流れる川のはとりの水田に稻穗の花が縣城にせまってくるほど、ゆたかに咲きみちている。西の山々にたなびく夕燒け雲の明るい色が、役所の建物のなかまで照り映えている。いずれも君の善政をものがたるかのように、めでたい景色ではないか。
「賢者を推薦するものは特別の恩賞にあずかる」という諺は、みんな口にしているのを耳にする。君のような賢者がいつまでも、そのままに置かれるはすはない。そのうちにいつか尚書郎に昇進されるのが見られると思う。
新(あらた)に大邑(たいいふ)を加(くは)へられて綬(じゅ) 仍(なほ) 黄(き)なり。 近(ちか)ごろ單車(たんしゃ)と興(とも)に洛陽(らくよう)に向(むか)ふ。 顧眄(こべん) 一(ひと)たび過(よぎ)る 丞相(じょうしゃう)の府(ふ) 風流(ふうりう) 三(み)たび接(せっ)す 令公(れいこう)の香(かう)。 南川(なんせん)の梗稻(かうたう) 花(はな) 縣(けん)を侵(をか)し、 西嶺(せいれい)の雲霞(うんか) 色(いろ) 堂(だう)に滿(み)つ。 共(とも)に道(い)ふ、賢(けん)を進(すす)めて上賞(じゃうしゃう)を蒙(かうむ)ると。 君(きみ)が幾歳(いくさい)が臺郎(だいろう)と作(な)るを看(み)ん。 新に大邑を加へられて綬 仍 黄なり。 近ごろ單車と興に洛陽に向ふ。 顧眄 一たび過る 丞相の府 風流 三たび接す 令公の香。 南川の梗稻 花 縣を侵し、 西嶺の雲霞 色 堂に滿つ。 共に道ふ、賢を進めて上賞を蒙ると。 君が幾歳が臺郎と作るを看ん。 |