題名: | 孟門行 |
作者: | 崔顥 |
黃雀銜黃花,翩翩傍簷隙。本擬報君恩,如何反彈射。金罍美酒滿座春,平原愛才多衆賓。滿堂盡是忠義士,何意得有讒諛人。諛言反覆那可道,能令君心不自保。北園新栽桃李枝,根株未固何轉移。成陰結實君自取,若問傍人那得知。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
黃雀(くわうじゃく) 黄花(くわうくわ)を銜(ふく)み、
翩翩(へんへん)として簷隙(えんげき)に傍(そ)ふ。
本(もと) 君恩(くんおん)に報(むく)いんと擬(ぎ)す。
如何(いかん)ぞ反(かへ)って彈射(だんせき)する。
金罍(きんらい)の美酒(びしゅ) 滿座(まんざ)の春(はる)。
平原(へいげん) 才(さい)を愛(あい)して衆賓多(しゅうひんおほ)し。
滿堂(まんだう) 盡(ことごと)く是(こ)れ忠義(ちゅうぎ)の士(し)、
何(なん)ぞ意(おも)はん、讒諛(ざんゆ)の人有(ひとあ)るを得(え)んとは。
讒言成復(ゆげんはんぶく)、那(なん)ぞ道(い)ふ可(べ)けん。
能(よ)く君(きみ)が心(こころ)をして自(みづか)ら保(たも)たざらしむ。
北園(ほくゑん)新(あらた)に栽(う)う、桃李(たうり)の枝(えだ)。
根株(こんしゅ)未(いま)だ固(かた)からざるに何(なん)ぞ轉移(てんい)する。
陰(かげ)を成(な)し實(み)を結(むす)ばば君自(きみみづか)ら取(と)れ。
若(も)し傍人(ばうじん)に問(と)ふも 那(なん)ぞ知(し)るを得(え)ん。
黃雀 黄花を銜み、 翩翩として簷隙に傍ふ。 本 君恩に報いんと擬す。 如何ぞ反って彈射する。 金罍の美酒 滿座の春。 平原 才を愛して衆賓多し。 滿堂 盡く是れ忠義の士、 何ぞ意はん、讒諛の人有るを得んとは。 讒言成復、那ぞ道ふ可けん。 能く君が心をして自ら保たざらしむ。 北園新に栽う、桃李の枝。 根株未だ固からざるに何ぞ轉移する。 陰を成し實を結ばば君自ら取れ。 若し傍人に問ふも 那ぞ知るを得ん。 黄雀が黄色い花をくわえて、ひらひら軒端を飛んでいる。やしなってもらった物御恩返しをしようと思っているのに、なぜ、なぜ、弾丸でおうちになるのですか。 黄金の瓶に盛った美酒、一座は春の氣分がみなぎっている。この家の御主人は昔の趙の平原君のように才能を愛するお方だから、大勢の賓客が集まってくる。満堂の賓客はみんな忠義の土だとばかり考えていた。ひとの讒言をする人間があるうなどとは 夢にも思わなかった。 おへつらいの讒言がくり返しくり返しお耳にはいっているとなっては、わたしはもうなんのいうすべもない。とうとりあなたの心がぐらつくようにさせてしまった。 北のお庭に新しく桃や李を植えさせになった。まだ根も固まらないのに、どうして 移しかえようとなさるのか。そのうちに葉が茂って陰ができ、りっぱな實がなったなら、御自分でおとりになってください。第三者がおたずねになっても、わかることではありませんよ。(いったん人物を鑑識して任用した以上、あくまでこれを信任して功績をたてさせて、その結果を見てください。他人の悪口やおへつらいの中傷に動かされて、あなたに對して忠實な人間を失望させないでください。) |