題名: | 九月九日憶山東兄弟 |
作者: | 王維 |
獨在異鄉爲異客,每逢佳節倍思親。遙知兄弟登高處,遍插茱萸少一人。 | |
英譯: |
To be a stranger in a strange land:
Whenever one feasts, one thinks of one’s brother twice as much as before.
There where my brother far away is ascending,
The dogwood is flowering, and a man is missed.
I am a stranger in a strange land. On every annual festival, I doubly long for my homefolk. I think of my far-away brothers climbing the mountains; Surely they will miss me when they pin on sprigs of dogwood! |
日譯: |
たったひとり他郷に出て、旅の身の上。いつも、めでたい節句にあうたびに、ますます身内の人々のことを思わずにはいられない。遠くからハッキリわかることは、兄弟が高いところに登って、みんなたのしく頭に茱萸の枝をはさんでお祝いをしているすがた、しかし兄弟のひとりだけが、つまりこのわたしだけが、そこにいないということ。それがまざまざと目に見えるようだ。
獨(ひと)り異郷(いきゃ)うに在(あ)って異客(いかく)と爲(な)る。 佳節(かせつ)に逢(あ)ふ毎(ごと)に倍々(ますます)親(しん)を思(おも)ふ。 遙(はるか)に知(し)る 兄弟(けいてい)の高(たか)きに登(のぼ)る處(ところ)、 遍(あまね)く菜萸(しゅゆ)を挿(はさ)んで一人(いちにん)を少(か)かん。 獨り異郷うに在って異客と爲る。 佳節に逢ふ毎に倍々親を思ふ。 遙に知る 兄弟の高きに登る處、 遍く菜萸を挿んで一人を少かん。 ただひとり他郷にあって、知ってくれる人もない旅人の身の上。 めでたい節句がくるたびに、ますます肉親を思う気持がつのる。こ んなに離れていてもよくわかる、いまごろ兄弟たちはそろって丘に 登り、みな頭に茱萸を挿し、私一人が欠けているのに気づいて$さびしがって$いるだろうことが――。 獨(ひと)り異郷(いきゃう)に在(あ)って 異客(いかく)と爲(な)り 佳節(かせつ)に逢(あ)ふ毎(ごと)に 倍々(ますます)親(しん)を思(おも)ふ 遙(はる)かに知(し)る 兄弟(けいてい) 高(たか)きに登(のぼ)る処(ところ) 遍(あまね)く菜萸(しゅゆ)を挿(はさ)して 一人(いちにん)を少(か)くを 獨り異郷に在って 異客と爲り 佳節に逢ふ毎に 倍々親を思ふ 遙かに知る 兄弟 高きに登る処 遍く菜萸を挿して 一人を少くを 自分ひとり異郷に遊学し、異郷の旅人となっている。 めでたい節句に出会うたび、親兄弟をなつかしむ気持ちはひとしお深い。 今日もはるかに思いやる、故郷の兄弟たちがそろって高台に登るとき、 みな頭上に茱萸の実をつけている中に、自分一人が欠けている情景を。 獨(ひと)り異郷(いきょう)に在(あ)りて異客(いかく)と爲(な)り 佳節(かせつ)に逢(あ)う毎(ごと)に倍(ます)ます親(しん)を思(おも)う 遙(はる)かに知(し)る 兄弟(けいてい) 高(たか)きに登(のぼ)る処(ところ) 遍(あまね)く菜萸(しゅゆ)を挿(さ)して一人(いちにん)を少(か)くを 獨り異郷に在りて異客と爲り 佳節に逢う毎に倍ます親を思う 遙かに知る 兄弟 高きに登る処 遍く菜萸を挿して一人を少くを |