題名: | 送平澹然判官 |
作者: | 王維 |
不識陽關路,新從定遠侯。黃雲斷春色,畫角起邊愁。瀚海經年到,交河出塞流。須令外國使,知飲月氏頭。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
陽關(やうくわん)の路(みち)を識(し)らず、
新(あらた)に定遠侯(ていゑんこう)に従(したが)ふ。
黃雲(くわううん) 春色(しゅん)斷(くた)え、
畫角(ぐわかく) 邊愁(へんしう)を起(おこ)す。
瀚海(かんかい) 經年(けいねん)の別(わか)れ。
交河(かうか) 塞(さい)を出(い)でて流(たが)る。
須(すべか)らく外國(ぐわいこく)の使(つかひ)をして、
月支(げつし)の頭(かうべ)に飲(の)むことを知(し)らしむべし。
陽關の路を識らず、 新に定遠侯に従ふ。 黃雲 春色斷え、 畫角 邊愁を起す。 瀚海 經年の別れ。 交河 塞を出でて流る。 須らく外國の使をして、 月支の頭に飲むことを知らしむべし。 君はこれまで陽關の道などご存じなかったのが、急に昔の定遠侯にも比肩すべき大 せいいき將軍に従って西域の胡地におもむかれる。あちらでは空をおおう黄色い沙塵の雲、春とはいえ、春の心地はしないだろう。軍中の角笛の聲を聞けば、邊境にある身の憂愁をひしひしと感ぜられることだろう。ここでお別れして、君が瀚海のあたりへ行ってしまえば、こんどお目にかかれるのは何年かさきのことだろう。そのあいだ、君は天山から發源する交河が要塞から流れ出ているのを眺めてくらされることだろう。今後は西方諸外國の使節との交渉にあたられることも多いと思うが、一たん数になった國國に對して断乎としてこれを討伐し、その王の頭蓋骨を杯にして酒を飲むくらいの威力のあることを彼らに知らしてやってもらいたい。 |