題名: | 元相公挽歌詞三首 |
作者: | 白居易 |
銘旌官重威儀盛,騎吹聲繁鹵簿長。後魏帝孫唐宰相,六年七月葬咸陽。墓門已閉笳簫去,唯有夫人哭不休。蒼蒼露草咸陽壠,此是千秋第一秋。送葬萬人皆慘澹,反虞駟馬亦悲鳴。琴書劒珮誰收拾,三歲遺孤新學行。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
棺側の銘旗に書いてある官職は重職の宰相とて葬列の威儀も盛んである。
馬上で奏する音楽も繁く行列は長い。
きみは後魏の天子の子孫で唐の宰相であったが
太和六年七月のこの日に威陽に葬むられるのである。
墓の門はとじ楽隊も去ってしまったが
ただひとり夫人がいのこって哭しやめない。
咸陽の墓の上の蒼蒼たる草にはつゆがおりた。
これぞ永久に忘れられぬ最初の秋だ。
葬儀に参列の人はみなかなしみ
祭りの馬さえもかなしげに鳴いた。
故人ののこした琴や本や剣や玉は誰が保管するのだろう。
三つになった孤児はやっと歩きはじめたばかりだ。
銘旌(めいせい) 官(くわん)重(おも)くして威儀(いぎ)盛(さかん)なり 騎吹(きすい) 聲(こえ)繁(しげ)くして鹵簿(ろぼ)長(なが)し。 後魏(こうぎ)の帝孫(ていそん) 唐(たう)の宰相(さいしゃう) 六年(ろくねん)七月(しちぐわつ) 咸陽(かんやう)に葬(はうむ)る。 墓門(ぼもん)すでに閉(と)ぢて笳簫(かせう)去(さ)る ただ夫人(ふじん)の哭(こく)して休(や)まさるのみあり。 蒼蒼(さうさう)たる露草(ろさう) 咸陽(かんやう)の瓏(りょう) これはこれ千秋(せんしう)の第一秋(だいいっしう)。 送葬(そうさう)の萬人(ばんにん)はみな慘澹(さんたん)たり 反虞(はんぐ)の駟馬(しば)もまた悲鳴(ひめい)す 琴書劍珮(きんしょけんぱい) 誰(たれ)か收拾(しうしふ)せん 三歲(さんさい)の遺孤(いこ) 新(あらた)に行(ゆ)くを学(まな)ぶ。 銘旌 官重くして威儀盛なり 騎吹 聲繁くして鹵簿長し。 後魏の帝孫 唐の宰相 六年七月 咸陽に葬る。 墓門すでに閉ぢて笳簫去る ただ夫人の哭して休まさるのみあり。 蒼蒼たる露草 咸陽の瓏 これはこれ千秋の第一秋。 送葬の萬人はみな慘澹たり 反虞の駟馬もまた悲鳴す 琴書劍珮 誰か收拾せん 三歲の遺孤 新に行くを学ぶ。 |