題名: | 對酒 |
作者: | 白居易 |
蝸牛角上爭何事,石火光中寄此身。隨富隨貧且歡樂,不開口笑是癡人。百歲無多時壯健,一春能幾日晴明。相逢且莫推辭醉,聽唱陽關第四聲。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
カタッムリの角の上でなんのつまらぬことを争うのだ。
電光石火の短い時間だけこの世に身を置いているのに。
富もうと貧しかろうとその分に随ってまあ楽しもうよ。
口をあけて笑うこともないのはばかなのだから。
人の一生には壮健なときはいくらもない。
春九十日のうち晴天の日はいく日もない。
今日この春晴に逢ったのだから酔うのをことわるな。
ぼくのうたう陽関の曲をききたまえ。
蝸牛(くわぎう)角上(かくじゃう) 何事(なにごと)をか爭(あらそ)ふ 石火光中(せきくわくわうちゅう)にこの身(み)を寄(よ)す。 富(とみ)に隨(したが)び貧(ひん)に隨(したが)ってかつ歡樊(くわんらく)せん 口(くち)を開(ひら)きて笑(わら)はざるはこれ癡人(ちじん)。 百歳(ひゃくさい) 多時(たじ)の壯健(さうけん)なるなし 一春(いっしゅん)よく幾日(いくじつ)の晴明(せいめい)ぞ。 あひ逢(あ)ひてかつ醉(えひ)を推辭(すいじ)するなかれ 唱(とな)ふるを聴(き)け陽關(やうくわん)の第四聲(だいよんせい)。 蝸牛角上 何事をか爭ふ 石火光中にこの身を寄す。 富に隨び貧に隨ってかつ歡樊せん 口を開きて笑はざるはこれ癡人。 百歳 多時の壯健なるなし 一春よく幾日の晴明ぞ。 あひ逢ひてかつ醉を推辭するなかれ 唱ふるを聴け陽關の第四聲。 殻(から)から離れられない蝸牛(かたつむり)が縄張り争いなぞやって何になる。火打ち石の火花がひらめくさ中こそ我等が生(せい)の場だ。富(と)める者は富(とみ)にしたがい貧しきは貧しいままに歓楽せよ。 口を開(あ)け腹からの笑いがこみ上げて来ないなら死んだ方がましだ。 殻から離れられない蝸 牛が縄張り争いなぞやって何になる。火打ち石の火花がひらめくさ中こそ我等が生の場だ。富める者は富にしたがい貧しきは貧しいままに歓楽せよ。 口を開け腹からの笑いがこみ上げて来ないなら死んだ方がましだ。 蝸牛の角上のような小さい世界で、何を争っているのか。ピカッと光る火花のような短い人生に生まれあわせたのだ。 富める者は富めるなりに、貧しい者は貧しいなりに、しばらく楽しもうではないか。むっつりとおし黙っているのはバカ者としか言いようがない。 蝸牛(かぎゅう)角上(かくじょう) 何事(なにごと)をか爭(あらそ)う、 石火光中(せつかこうちゅう) 此(こ)の身(み)を寄(よ)す。 富(とみ)に隨(したが)い貧(ひん)に隨(したが)いて且(しばら)く歡楽(かんらく)せん、 口(くち)を開(ひら)いて笑(わら)わざるは是(こ)れ癡人(ちじん)。 蝸牛角上 何事をか爭う、 石火光中 此の身を寄す。 富に隨い貧に隨いて且く歡楽せん、 口を開いて笑わざるは是れ癡人。 |