唐詩平行語料庫研究計畫


題名: 燕子樓三首并序
作者: 白居易
徐州故張尚書有愛妓曰眄眄。善歌舞、雅多風態。予為校書郎時、游徐泗閒。張尚書宴予、酒酣、出眄眄以佐歡。歡甚、予因贈詩云、醉嬌勝不得、風嫋牡丹花。一歡而去、爾後絕不相聞、迨茲僅一紀矣。昨日司勛員外郎張仲素繢之訪予、因吟新詩、有燕子樓三首。詞甚婉麗、詰其由、為眄眄作也。繢之從事武寧軍纍年、頗知盼盼始末。云、尚書既歿,歸葬東洛,而彭城有張氏舊第、第中有小樓名燕子。眄眄念舊愛而不嫁、居是樓十餘年、幽獨塊然、于今尚在。予愛繢之新詠、感彭城舊遊、因同其題、作三絕句。
英譯: 暫無英譯內容
日譯: 先の尚書、徐州の張どのには眄眄というお気に入りの妓女がいた。歌舞にすぐれ、姿態もことに麗しかった。わたしが校書郎であった時、徐州・州のあたりに行ったことがある。張尚書はわたしのために一席設けてくれ、酒たけなわになると、眄眄を呼び出して、座を盛り立てた。大いに盛り上がったところで、わたしは詩を贈って言った、 「酔嬌 勝え得ず、風は嫋らす牡丹の花」と。さんざん楽しんで辞去したが、その後 絶えて音沙汰を聞くことなく、すでに一回り$十二年$ほどになる。先日、司勲員外郎の張仲素、字ば繢之がわたしを訪ねてきて、そこで近作の詩を口ずさんだそのなかに「燕子楼三首」があった。言葉はいたく婉麗で、その由来を問いただすと、眄眄のために作ったものであった。績之は何年も武寧軍に勤めていたので、眄眄のいきさつをよく知るていて、「張尚書はすでに亡くなられ、故郷の洛陽に葬られました。そして彭城$徐州$には張どののお屋敷がありますが、邸内に小さな楼閣があり、燕子と名付けられています。眄眄は以前の恩義を心に留めて嫁ぐことはせず、この楼閣に住むこと十数年、ひっそりと一人暮らしを続け、今なお健在です」と言った。わたしは張仲素の新作が気に入り、かつて彭城を訪れたことが懐かしく思い出されたので、同じ題を用いて、三首の絶句を作った。
徐州(じょしゅう)の故(もと)の張尚書(ちょうしょうしょ)に愛妓(あいぎ)有(あ)りて眄眄(ぺんぺん)と曰(い)う。歌舞(かぶ)を善(よ)くし、 雅(はなは)だ風態(ふうたい)多(おお)し。予(よ) 校書郎(こうしょろう)為(た)りし時(とき)、徐泗(じょし)の間(かん)に遊(あそ)ぶ。張尚書(ちょうしょうしょ)予(よ)宴(えん)し、酒酣(さけたけなわ)にして、眄眄(ぺんぺん)を出(い)だして以(もっ)て歓(かん)を佐(たす)く。歓(かん)甚(はなは)だしくして、予(よ)は因(よ)りて詩(し)を贈(おく)りて云(い)う、「酔嬌(すいきょう)勝(た)え得(え)ず、風(かぜ)は嫋(ゆ)らす牡丹(ぼたん)の花(はな)」と。一(いっ)に歓(よろこ)びて去(さ)り、爾後(じご)絶(た)えて相(あ)い聞(き)かず、茲(ここ)に迨(およ)びて僅(ほとん)ど一紀(いっき)なり。昨日(さくじつ)司勲員外郎(しくんいんがいろう)張仲素(ちょうちゅうそ)繢之(かいし) 予(よ)を訪(おとず)れ、因(よ)りて新詩(しんし)を吟(ぎん)じ、燕子楼(えんしろう)三首(さんしゅ)有(あ)り。詞(し)甚(はなは)だ婉麗(えんれい)、其(そ)の由(よし)を詰(ただ)せば、眄眄(ぺんぺん)の為(ため)に作(つく)るなり。繢之(かいし)は武寧軍(ぶねいぐん)に従事(じゅうじ)すること年(とし)を累(かさ)ね、頗(すこぶ)る眄眄(ぺんぺん)の始末(しまつ)を知(し)る。云(い)う、「尚書(しょうしょ)既(すで)に歿(ぼっ)し、東洛(とうらく)に帰葬(きそう)す。而(しこう)して彭城(ほうじょう)に張氏(ちょうし)の旧第(きゅうてい)有(あ)り、第中(ていちゅう)に小楼(しょうろう)有(あ)りて燕子(えんし)と名づく。眄眄(ぺんぺん)は旧愛(きゅうあい)を念(おも)いて嫁(とっ)がず、是(こ)の楼(ろう)に居(お)ること十余年(じゅうよねん)、幽独(ゆうどく)塊然(かいぜん)として、今(いま)に于(おい)て尚(な)お在(あ)り」と。予(よ)は繢之(かいし)の新詠(しんえい)を愛(あい)し、彭城(ほうじょう)の旧遊(きゅうゆう)に感(かん)じ、因(よ)りて其(そ)の題(だい)に同(おな)じくして、三絶句(さんぜっく)を作(つく)る。
徐州の故の張尚書に愛妓有りて眄眄と曰う。歌舞を善くし、 雅だ風態多し。予 校書郎為りし時、徐泗の間に遊ぶ。張尚書予宴し、酒酣にして、眄眄を出だして以て歓を佐く。歓甚だしくして、予は因りて詩を贈りて云う、「酔嬌勝え得ず、風は嫋らす牡丹の花」と。一に歓びて去り、爾後絶えて相い聞かず、茲に迨びて僅ど一紀なり。昨日司勲員外郎張仲素繢之 予を訪れ、因りて新詩を吟じ、燕子楼三首有り。詞甚だ婉麗、其の由を詰せば、眄眄の為に作るなり。繢之は武寧軍に従事すること年を累ね、頗る眄眄の始末を知る。云う、「尚書既に歿し、東洛に帰葬す。而して彭城に張氏の旧第有り、第中に小楼有りて燕子と名づく。眄眄は旧愛を念いて嫁がず、是の楼に居ること十余年、幽独塊然として、今に于て尚お在り」と。予は繢之の新詠を愛し、彭城の旧遊に感じ、因りて其の題に同じくして、三絶句を作る。

國立高雄科技大學應用英語系、高瞻科技不分系/國立彰化師範大學英語系