題名: | 秋閨思 |
作者: | 張仲素 |
碧窗斜日靄深暉,愁聽寒螿淚濕衣。夢裏分明見關塞,不知何路向金微。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
碧紗をたれこめた窓の奥ふかく、ななめの月光がさしこんで、ほのぐらいうす明かりうれいに沈みながら、かなかなのさむざむとした聲を聞いて、涙がこぼれおち、衣をうるおしている。夢のなかで、はっきり邊境の要塞の光景を見たけれど、目が醒めてみたら、どの道を通って遠い金微の山へ行ったのやら、さっぱりわからないのに。
碧窗(へきさう)の斜月(しゃげつ) 深輝(しんき)靄(あい)たり。 寒螿(かんしゃう)を愁(うれ)ひ聴(き)いて 涙(なみだ) 衣(ころも)を濕(うるほ)す。 夢裏(むり) 分明(ぶんめい)に關塞(くわんさい)を見(も)る。 知(し)らず 何(いづ)れの路(みち)か金微(きんび)に向(むか)ひし。 碧窗の斜月 深輝靄たり。 寒螿を愁ひ聴いて 涙 衣を濕す。 夢裏 分明に關塞を見る。 知らず 何れの路か金微に向ひし。 |