題名: | 漢苑行 |
作者: | 張仲素 |
囘雁高飛太液池,新花低發上林枝。年光到處皆堪賞,春色人閒總未知。 | |
英譯: |
The geese in lofty flight recross
The Tai-yeh lake:
And in the Emperor's garden all
The new buds break.
The year brings light to every place
If palace or if cot:
But no one knows what colors yet
The spring will take.
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日譯: |
春がきて北に歸る雁が太液池のうえを高く飛んでゆく。上林苑の木々には初花が低い下枝に咲き出している。うららかな春の光が苑中にみちあふれて、どこもかしこも賞で楽しむにあまりがある。しかし、この美しい光景は立ち入ることの許されない一般人民のあいだでは、まったく知られていないのだ。
囘雁(くわいがん)高(たか)ぐ飛(と)ぶ 太液池(たいえきち) 新花(しんくわ)低(ひく)く發(ひら)く 上林(じゃうりん)の枝(えだ)。 年光(ねんくわう)到(いた)る 皆(みな) 賞(しょう)ずるに堪(た)へたり。 春色(しゅんしょく) 人閒(じんかん) 總(すべ)て未(いま)だ知(し)らず。 囘雁高ぐ飛ぶ 太液池 新花低く發く 上林の枝。 年光到る 皆 賞ずるに堪へたり。 春色 人閒 總て未だ知らず。 |