題名: | 曾山送別 |
作者: | 皇甫冉 |
淒淒遊子若飄蓬,明月清樽秪暫同。南望千山如黛色,愁君客路在其中。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
わびしい旅人の身は風に吹かれて飛んでゆく根の絶えた枯れよもぎのような境遇になやんでいる。だが、こよいの明月のしたで、清酒を酌んで、しばしの名残りを借しもう。南のかたを眺めると、いくえにも連らなる山々がウッスラと黒ずんでまゆずみのように見えるが、君が行く道があのなかにわけ入るのかと思うと、わたしは憂愁にとざされるおもいだ。
凄凄(せいせい)たる遊子(いうし) 飄蓬(へうほう)を苦(くる)しむ。 明月(めいげつ) 清樽(せんそん)祇(ただ)暫(しばら)く同(おじ)じうす。 南(みなみ)のかた千山(せんざん)を望(のぞ)めば黛色(たいしょく)の如(ごと)し。 愁(おれ)ふ 君(きみ)が客路(かくろ)其(そ)の中(うち)に在(あ)るを。 凄凄たる遊子 飄蓬を苦しむ。 明月 清樽祇暫く同じうす。 南のかた千山を望めば黛色の如し。 愁ふ 君が客路其の中に在るを。 |