題名: | 塞上聞吹笛 |
作者: | 高適 |
雪淨遥胡天牧馬還,月明羌笛戍樓閒。借問梅花何處落,風吹一夜滿關山。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
雪が降り積もって淨らにえている胡國の空の下で、放牧の馬を追いたてて歸ってくると、月はさやかに照っており、胡人の吹く笛の音が、とりでの物見やぐらのあたりから聞こえてくる。落梅花の曲だ。さて、これは、ちょっとお尋ねしたい。このいやはての北國に梅の木など一本もないのに、どこから梅の花など散り落ちてくるだろう。いや確かに梅の花が風に吹かれて、ひらひらと、一夜、國境の山々に滿ちあふれているではないか。
雪(ゆき)淨(きよ)く 胡天(こてん) 馬(うま)を牧(ぼく)して還(かへ)る。 月(つき)明(あきら)かに 羌笛(きゃうてき) 戍樓(じゅろう)の閒(あひだ) 借問(しゃもん)す 梅花(ばいくわ) 何(いづ)れの處(ところ)よりか落(お)つる。 風(かぜ)吹(ふ)いて一夜(いちや) 關山(くわんざん)に滿(み)つ。 雪淨く 胡天 馬を牧して還る。 月明かに 羌笛 戍樓の閒 借問す 梅花 何れの處よりか落つる。 風吹いて一夜 關山に滿つ。 |