題名: | 涼州詞二首 |
作者: | 王翰 |
葡萄美酒夜光杯, 欲飲琵琶馬上催。 醉臥沙場君莫笑, 古來征戰幾人回。 | |
英譯: |
WITH splendid grape-wine poured in a beautiful jade goblet,
The soldier had to make haste at the sound of the lute.
Laugh not if he lies drunk upon the battleground;
How many warriors ever returned unscathed?
|
日譯: |
すてきな葡萄酒をななみたたえた夜光の玉の酒杯! それをささげて飲もうとすると、おりよく馬上に琵琶をかかえて彈じ始めたものがある。 酔っぱらって沙っぱらにねころんだって、きみ、笑うなよ。どうせ、こんなところへ戦争しにやって來たんだ。むかしから生きてかえったものが何人ある。生きているうちに飲め、のめ、徹底的に飲もうじゃないか。
葡萄(ぶだう)の美酒(びしゅ) 夜光(やくわう)の杯(はい)。 飲(の)まんと欲(ほっ)すれば、 琵琶(びは)馬上(ばじゃう)に催(もよほ)す。 酔(え)うて沙場(さじゃう)に臥(ふ)す 君(きみ)笑(わら)ふこと莫(な)かれ。 古來(こらい) 征戰(せいせん)幾人(いくひと)囘(かへ)る。 葡萄の美酒 夜光の杯。 飲まんと欲すれば、 琵琶馬上に催す。 酔うて沙場に臥す 君笑ふこと莫かれ。 古來 征戰幾人囘る。 葡萄の美酒を夜光の玉杯に滿酌して之を傾けようとする折しも、馬上に琵琶を彈じて酒興をそえるものがある。そこでしたたか飲んで、醉いつぶれ、そのまま沙原にうち臥すとも、世人よ、その狂態をあざけり笑ってはくれるな。昔から胡地に遠征したもので、幾人無事に歸れたか。多くは戦死病没してしまったのである。吾とても明日をも知らぬ命、せめて息の通っている中に、歡を盡そうと思うのは當然だろうではないか。 葡萄(ぶだう)の美酒(びしゅ)夜光(やくわう)の杯(はい)、飲(の)まんと欲(ほつ)すれば琵琶(びは)馬上(まじゃう)に催(もよほ)す。醉(よ)うて沙場(しゃちゃう)に臥(ふ)すとも君(きみ)笑(わら)ふ莫(なか)れ。古來(こらい)征戰(せいせん)幾(いく)人(ひと)が回(かへ)る。 葡萄の美酒夜光の杯、飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す。醉うて沙場に臥すとも君笑ふ莫れ。古來征戰幾人が回る。 |