題名: | 漢江臨眺 |
作者: | 王維 |
楚塞三湘接,荊門九派通。 江流天地外,山色有無中。 郡邑浮前浦,波瀾動遠空。 襄陽好風日,留醉與山翁。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
かつて楚(そ)を守(まも)るとりでであった山々(やまやま)は、三湘(さんしょう)の地方(ちほう)にまで続(つづ)いており、荊門山(けいもんざん)のあたりには、幾(いく)すじにも分(わ)かれた水(みず)が漢江(かん)に流(なが)れ込(こ)んでいる。そして漢江(かんこう)の流(なが)れは、はるかに天地(てんち)のかなたに見(み)えて、山々(やまやま)の色(いろ)は、あるかなきかの見定(みさだ)め難(むずかし)い空間(くうかん)に見(み)え隠(かく)れする。
郡庁(ぐんちょう)の置(お)かれた町(まち)は、前(まえ)に見(み)える川(かわ)の合流(ごうりゅう)するあたりに浮(う)かんで見(み)え、川波(かわなみ)は遠(とお)い空(そら)を揺(ゆ)り動(うご)かしているようだ。ここ襄陽(しょうよう)は、風(かぜ)も太陽(たいよう)も快(こころよ)く風光(ふうこう)に恵(むぐ)まれた土地(とち)であって、わたしもかの山簡翁(さんかんおう)のような人(ひと)とともに、この地(ち)に長(なが)くとどまって、酒(さけ)に酔(よ)いたいと思(おも)う。
かつて楚を守るとりでであった山々は、三湘の地方にまで続いており、荊門山のあたりには、幾すじにも分かれた水が漢江に流れ込んでいる。そして漢江の流れは、はるかに天地のかなたに見えて、山々の色は、あるかなきかの見定め難い空間に見え隠れする。 郡庁の置かれた町は、前に見える川の合流するあたりに浮かんで見え、川波は遠い空を揺り動かしているようだ。ここ襄陽は、風も太陽も快く風光に恵まれた土地であって、わたしもかの山簡翁のような人とともに、この地に長くとどまって、酒に酔いたいと思う。 楚塞(そさい) 三湘(さんしょう)接(せっ)し、荊門(けいもん) 九派(きゅうは)通(つう)す 江流(こうりゅう)天地(てんち)の外(ほか)、山色(さんしょく) 有無(ゆうむ)の中(うち) 郡邑(ぐんゆう) 前浦(ぜんぼ)に浮(う)かび、波瀾(はらん) 遠空(えんくう)を動(うご)かす 襄陽(しょうよう) 風日(ふうじつ)好(よ)し、留酔(りゅうすい) 山翁(さんおう)と与(とも)にせん 楚塞 三湘接し、荊門 九派通す 江流天地の外、山色 有無の中 郡邑 前浦に浮かび、波瀾 遠空を動かす 襄陽 風日好し、留酔 山翁と与にせん 楚の国境の山々は 三湘の地方につらなり 荊門のあたり 九流の水が通う 大江はとおく天地の外に流れ 山色は霞んで有るがごとく無きがごとく 郡邑はかなたのみぎわに浮かび 波瀾は遠い空をゆるがす 裏陽はかくも好風景 ここにかの山翁のごとくわれも永く酔わんかな 楚塞(そさい) 三湘(しょう)接(まじ)わり 荊門(けいもん) 九派(は)通(つう)す 江流(こうりゅう) 天地の外(ほか) 山色(さんしょく) 有無(うむ)の中(うち) 郡邑(ぐんゆう) 前浦(ぜんほ)に浮かび 波瀾(はらん) 遠空に動く 襄陽(じょうよう) 風日(ふうじつ)好(よ)し 留酔(りゅうすい) 山翁(さんおう)と与(とも)にせん 楚塞 三湘接わり 荊門 九派通す 江流 天地の外 山色 有無の中 郡邑 前浦に浮かび 波瀾 遠空に動く 襄陽 風日好し 留酔 山翁と与にせん |