題名: | 春詞 |
作者: | 劉禹錫 |
新妝宜面下朱樓, 深鎖春光一院愁。 行到中庭數花朵, 蜻蜓飛上玉搔頭。 | |
英譯: |
A gaily dressed damsel steps forth from her bower,
Bewailing the fate that forbids her to roam;
In the courtyard she counts up the buds on each flower,
While a dragon-fly flutters and sits on her comb.
She comes downstairs in a new dress becoming her face, When locked up, e'en spring looks sad in this lonely place. She counts up flowers in mid-court while passing by, On her lovely hair-pin alights a dragon-fly. Made up to look her best, she descends from her red-lined rooms To a garden full of melancholy, its spring sunlight locked away. As she walks to the central courtyard, counting up the flowers, A dragonfly flies up in the air and on to a jade hairpin. |
日譯: |
面美しく粧って
朱の楼を下りてはきたが
春を鎖した門の中
中庭をそぞろ歩いて
花の枝を数えていれば
わぴしや蜻蜓が飛んできて
玉のかんざしの上にとまる
新粧面(しんしょうめん)に宜しく朱楼(しゅろう)を下(くだ)る 深く春光(しゅうこう)を鎖(とざ)して一院愁(うれ)う 行(ゆ)いて中庭(しゅうてい)に到り花朵(かだ)を数(かぞ)うれば 蜻蜓(せいてい)飛び上(のぼ)る玉掻頭(ぎょくそうとう) 新粧面に宜しく朱楼を下る 深く春光を鎖して一院愁う 行いて中庭に到り花朵を数うれば 蜻蜓飛び上る玉掻頭 新(あら)たな化粧(けしょう)が顔(かお)によく似合(にあ)っている宮女(きゅうじょ)が、朱塗(しゅぬ)りの高楼(こうろう)から下(くだ)りて来(き)た。春(はる)の光(ひかり)を深(ふか)く閉(と)ざしたその邸内(ていない)の庭(にわ)全体(ぜんたい)は、沈(しず)みきった気分(きぶん)に満(み)たされている。 中庭(ちゅうてい)までそぞろ歩(ある)いて、咲(さ)く花(はる)の数(かず)を数(かぞ)えていると、とんぽが飛(と)んできて、玉(ぎょく)のかんざしの上(うえ)にとまるのだった。 新たな化粧が顔によく似合っている宮女が、朱塗りの高楼から下りて来た。春の光を深く閉ざしたその邸内の庭全体は、沈みきった気分に満たされている。 中庭までそぞろ歩いて、咲く花の数を数えていると、とんぽが飛んできて、玉のかんざしの上にとまるのだった。 新妝(しんしょう)面(おもて)に宜(よろ)しく 朱楼(しゅろう)を下(くだ)る 深(ふか)く春光(しゅんこう)を鎮(とざ)して 一院(いちいん)愁(うれ)ふ 行(ゆ)きて中庭(ちゅうてい)に到(いた)り 花朵(かだ)を数(かぞ)ふれば 蜻蜓(せいてい)飛(と)び上(のぼ)る 玉(ぎょく)搔頭(そうとう)に 新妝面に宜しく 朱楼を下る 深く春光を鎮して 一院愁う 行きて中庭に到り 花朵を数ふれば 蜻蜓飛び上る 玉搔頭に |