題名: | 遣悲懷三首其一 |
作者: | 元稹 |
謝公最小偏憐女, 自嫁黔婁百事乖。 顧我無衣搜畫篋, 泥他沽酒拔金釵。 野蔬充膳甘長藿, 落葉添薪仰古槐。 今日俸錢過十萬, 與君營奠復營齋。 | |
英譯: |
$You were neatest . Leaning .
Pitiable . $
0
The problem I was became what you married
afterwards . You rummaged yellowed trunks to clothe
me . You plucked up gold hair pins $by
the roots instead of eyebrows$ to fix my tricky wine
shakes . Sweet green weeds served at meals for meat ;
leaf fall for kindling , we faced up to ghost locust trees .
And now I have this salary of ten
grand which I spend making a regular small
sacrifice $. Its trickling liquid pours
again out $on the ground
over your grave .
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日譯: |
晉(しん)の謝公(しゃこう)にもたとうべき、実家(じっか)の父(ちち)が、ひたすらいとおしんだ末娘(すえむすめ)であるそなたは、昔(むかし)の貧窮(ひんきゅう)の隠者(いんじゃ)黔婁(けんろ)にもたとえられるわたしに嫁(か)いでから、万事(ばんじ)心(こころ)のままにならない暮(く)らしであった。
わたしに着物(きもの)のないことを見(み)ては、自分(じぶん)の衣裳箱(いしょうばこ)を探(さが)し求(もと)めてその衣類(いるい)を金(かね)に代(か)え、彼女(かのじょ)に酒(さけ)を買(か)うことをねだると、黄金(おうごん)のかんざしを抜(ぬ)いて酒代(さけだい)に当(あ)ててしまう。野菜(やさい)ばかりが食膳(しょくぜん)に満(み)ちている貧(まず)しさなのに、その豆(まめ)の葉(は)を食(た)べる生活(せいかつ)を耐(た)えしのび、薪(たきぎ)の不足(ぶそく)に落葉(らくよう)を補(おぎ)おうとして、落葉(らくよう)の散(ち)るのを待(ま)ってえんじゅの古木(こもく)を仰(あお)ぎ見(み)るのであった。
ところが今(いま)は、俸給(ほうきゅう)が十万以上(じゅうまんいじょう)の高額(こうがく)に達(たっ)したわたしなのに。そなたのためにできることは、祭(まつ)りを行(おこな)い、また、ものいみをして、供養(くよう)することだけがないのだ。
晉の謝公にもたとうべき、実家の父が、ひたすらいとおしんだ末娘であるそなたは、昔の貧窮の隠者黔婁にもたとえられるわたしに嫁いでから、万事心のままにならない暮らしであった。 わたしに着物のないことを見ては、自分の衣裳箱を探し求めてその衣類を金に代え、彼女に酒を買うことをねだると、黄金のかんざしを抜いて酒代に当ててしまう。野菜ばかりが食膳に満ちている貧しさなのに、その豆の葉を食べる生活を耐えしのび、薪の不足に落葉を補おうとして、落葉の散るのを待ってえんじゅの古木を仰ぎ見るのであった。 ところが今は、俸給が十万以上の高額に達したわたしなのに。そなたのためにできることは、祭りを行い、また、ものいみをして、供養することだけがないのだ。 謝公(しゃこう)の最小(さいしょう) 偏(ひとえ)に憐(あわれ)れみし女(むすめ) 黔婁(けんる)に嫁(か)してより 百事(ひゃくじ)乖(そむ)く 我(われ)に衣(ころも)無(な)きを顧(かえり)みては藎篋(じんきょう)を搜(さが)し 他(た)に酒(さけ)を沽(か)ふを泥(ねだ)れば 金釵(きんさい)を拔(ぬ)く 野蔬(やそ) 膳(ぜん)に充(み)ちて 嘗藿(しょうかく)に 甘(あ)んじ 落葉(らくよう) 薪(しん)に添(そ)へんとして古槐(こかい)を仰(あお)ぐ 今日(こんにち)俸錢(ほうせん) 十万(じゅうまん)を過(す)ぐ 君(きみ)が与(ため)に奠(てん)を營(うとな)み 復(ま)た 齋(さい)を営(いとな)む 謝公の最小 偏に憐れみし女 黔婁に嫁かしてより 百事乖く 我に衣無きを顧みては藎篋を搜し 他に酒を沽ふを泥れば 金釵を拔く 野蔬 膳に充ちて 嘗藿に 甘んじ 落葉 薪に添へんとして古槐を仰ぐ 今日俸錢 十万を過ぐ 君が与えに奠を營み 復た 齋を営む 舅御が一番可愛がっていた末娘のお前 貧乏な私に嫁入りしてから なにごとも思うにまかせず 着る物も無い私を見ては 自分の衣裳箱を捜り 私が酒をねだると 金釵を抜いて買ってくれた 食べものといえば野菜ばかり 豆の薬を食っても不平を言わず 薪が無ければ古い槐の落葉を拾った 今日俸銭十万を超える身となったが 喜んでくれるお前は居ない ただお前のために祭りして 僧を招いて供養するばかりだ 謝公(しゃこう)の最小(さいしょう) 偏(ひとえ)に憐(いとし)みし女(むすめ) 黔婁(けんる)に嫁(か)して自(よ)り 百事(ひゃくじ)乖(たが)う 我(わ)れが衣(ころも)無きを顧(かえり)みては藎篋(じんきょう)を搜(さが)り 他(た)に泥(でい)して酒を沽(か)い金釵(きんさ)を拔く 野蔬(やそ) 膳(ぜん)に充(み)ちて 長藿(ちょうかく)に甘(あ)んじ 落葉(らくよう)薪(しん)に添(そ)えて古槐(こかい)を仰(あお)ぐ 今日(こんにち)俸錢(ほうせん)十万(じゅうまん)を過ぐ 君(きみ)が与(ため)に奠(てん)を營(いとな)み復(ま)た齋(さい)を営(いとな)む 謝公の最小 偏に憐みし女 黔婁に嫁して自り 百事乖う 我れが衣無きを顧みては藎篋を搜り 他に泥して酒を沽い金釵を拔く 野蔬膳に充ちて 長藿に甘んじ 落葉薪に添えて古槐を仰ぐ 今日俸錢十万を過ぐ 君が与に奠を營み復た齋を営む |