題名: | 和左司張員外自洛使入京中路先赴長安逢立春日贈韋侍御等諸公 |
作者: | 孫逖 |
忽覩雲間數鴈回,更逢山上正花開。河邊淑氣迎芳草,林下輕風待落梅。秋憲府中高唱入,春卿署裏和歌來。共言東閣招賢地,自有西征謝傅才。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
ふいに雲のあいまから數羽の雁が北にかえるのが見えた。それにまた山のうえに花が一つ咲いているのに出逢った。河のほとりでは、うらうらとした春の氣配がかんばしい若草をむかえて萠えたたせ、林のしたかげをおとずれるそよかぜは、梅が咲いて散るのを待ちかねているようですね。
御史臺の役所、韋侍御がつとめていられる臺院の奥へ、あなたのしらべの高い詩がとどけられた。同時に君の詩がとどけられた尚書省の禮部の役所の諸公からは、そのお返しの詩がぞくぞくと來ています。みなの方々が一致していわれることは、宰相は人才を招きよせておいでになるのだから、長安へ行って「西征の賦」を作った潘岳のような才能のあるあなたをそのままに放っておきはされまいという噂ですよ。春らしい陽氣な氣持ちになりますね。
忽(たちま)ち覩(み)る 雲閒(うんかん)數雁(すうがん)の廻(かへ)るを。 更(さら)に逢(あ)ふ 山上(さんじゃう)一花(いつくわ)の開(ひら)くに。 河邊(かへん)の淑氣(しゅくき) 芳草(ほうさう)を迎(むか)へ、 林下(りんか)の輕風(けいふう) 落梅(らくばい)を待(ま)つ。 秋憲府中(しうけんふちゅう) 春卿署裏(しゅんけいしょり)和歌(わか)來(きた)る。 共(とも)に言(い)ふ 東閣(とうかく)は賢(けん)を招(まね)く地(ち)、 自(おのづか)ら西征賦(せいせいふ)を作るの才(さい)有(あ)りと。 忽ち覩る 雲閒數雁の廻るを。 更に逢ふ 山上一花の開くに。 河邊の淑氣 芳草を迎へ、 林下の輕風 落梅を待つ。 秋憲府中 春卿署裏和歌來る。 共に言ふ 東閣は賢を招く地、 自ら西征賦を作るの才有りと。 |