題名: | 再入道場紀事應制 |
作者: | 沈佺期 |
南方歸去再生天,內殿今年異昔年。見闢乾坤新定位,看題日月更高懸。行隨香輦登仙路,坐近爐煙講法筵。自喜恩深陪侍從,兩朝長在聖人前。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
このたび恩命に接して南方から召しかえされ、ふたたび天子の側近におつかえすることができるようになったことは、佛教でいう天に生まれかわったようなこころもちである。この内道場に來てみれば、むかしとは、まったく面目をあらためた。現に鬱積していた舊弊を一掃されて帝位が安定し、この際に御宸筆の題額も新しいのが加えられ、いっそう高く掲げられているのが目にいる。わたしは修文館直學士として鳳輦の行幸について内道場にあがり、香を焼きこめたなかで、ありがたい説法の席につらなった。深い天恩に浴して側近の列に加わって日常のお供を許され、二代の御世につかえて、いつまでも天子の御前に侍することができるのは、なんともよろこばしいかぎりである。
南方(なんぱう)より歸去(ききょ)して再(ふたた)び天(てん)に生(しゃう)ず。 内殿(ないでん) 今年(こんねん) 昔年(せきねん)に異(こと)なる。 見(げん)に乾坤(けんこん)を闢(ひら)いて新(あらた)に位(くらい)を定(さだ)め、 看(み)れば日月(じつげつ)を題(だい)して更(さら)に高(たか)く懸(か)く。 行(ゆ)いては香輦(かうれん)の登仙(とうせん)の路(みち)に隨(したが)ひ、 坐(ざ)しては爐煙(ろえん)の講法(かうはふ)の筵(むしろ)に近(ちか)づく。 自(みづか)ら喜(よろこ)ぶ 深恩(しんおん) 侍從(じじゅう)に陪(ばい)して 両朝(りゃうてう)長(なが)く在(あ)り 聖人(せいじん)の前(まへ)。 南方より歸去して再び天に生ず。 内殿 今年 昔年に異なる。 見に乾坤を闢いて新に位を定め、 看れば日月を題して更に高く懸く。 行いては香輦の登仙の路に隨ひ、 坐しては爐煙の講法の筵に近づく。 自ら喜ぶ 深恩 侍從に陪して 両朝長く在り 聖人の前。 |