題名: | 幽州新歲作 |
作者: | 張說 |
去歲荆南梅似雪,今年薊北雪如梅。共知人事何常定,且喜年華去復來。邊鎮戍歌連夜動,京城燎火徹明開。遙遙西向長安日,願上南山壽一杯。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
去年、岳州にいたときは、南國のことで陽氣が早く、元旦には早くも梅が咲いて雪のように白かった。今年は、この幽州の北地のことで、それどころか春というのに、 雪がちらちら、梅の花のように白く降りしきっている。有爲轉變の人の身の上、定まりないことは誰でも知っていることだ。それとも、季節だけは正直にめぐってきて、春になるということは喜ばしい。この邊境の守備隊の屯所では、兵士のうたごえが每晩聞こえてくる。それにひきかえ、都では宮城・皇城にわたって庭のかがり火がたかれて、夜どおし、にぎやかに燃えつづけていることだろう。
こんな遠い北のはてから、はるかに西のかた長安の空にむかって、聖壽の萬歳を祈って祝い酒一杯をささげまつることにいたそう。
去歲(きょさい) 荆南(けいなん) 梅(うめ) 雪(ゆき)に似(に)たり。 今年(こんねん) 薊北(けいほく) 雪(ゆき) 梅(うめ)の如(ごと)し。 共(とも)に知(し)る 人事(じんじ)は何(なん)ぞ嘗(かつ)て定(さだ)まらん。 且(か)つ喜(よろこ)ぶ 年華(ねんくわ)の去(さ)って 復(また) 來(きた)るを。 邊鎮(へんちん)の戍歌(じゅか)は 夜(よ)を連(つら)ねて動(うご)く。 京城(けいじゃう)の燎火(れうくわ)は明(めい)に徹(てつ)して開(ひら)かん。 遙遙(えうえう)として西(にし)のかた長安(ちゃうあん)の日(ひ)向(むか)って、 願(ねが)はくは 上(たてまつ)らん 南山(なんざん)の壽(じゅ)一杯(いっぱい)。 去歲 荆南 梅 雪に似たり。 今年 薊北 雪 梅の如し。 共に知る 人事は何ぞ嘗て定まらん。 且つ喜ぶ 年華の去って 復 來るを。 邊鎮の戍歌は 夜を連ねて動く。 京城の燎火は明に徹して開かん。 遙遙として西のかた長安の日向って、 願はくは 上らん 南山の壽一杯。 |