題名: | 聖果寺 |
作者: | 處默 |
路自中峰上,盤回出薜蘿。到江吳地盡,隔岸越山多。古木叢青靄,遙天浸白波。下方城郭近,鐘磬雜笙歌。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
聖果寺への參道は鳳凰山の中央の峯からのぼってゆく。ぐるぐるとめぐりめぐってつたかずらのおい茂ったところの上に出た。眼界が忽然として開け、錢塘江が吳越の分界になっているので、ここで吳の地ははてて、向こう岸には、越の山々がいくつもいくつもそびえている。年古りた木々は青い靄のなかにむらがってはえ、目を轉ずると、どうだ。あの海のはてには白波がきそいたって遙かな天をひたしているのが見える。しかし月の下には杭州の町がすぐ近くに開けている。だから、お寺の鑑や響の寂びた音にまじって町なかからの騒々しいのしらべや歌聲がいりまじって聞こえてくる。
路(みち)は中峯(ちゅうほう)より上(のぼ)り、盤廻(ばんくわい)して薛羅(へいら)を出(い)づ。江(かう)に到(いた)りて吳(ご)地(ち)盡(つ)き、岸(きし)を隔(へだ)てて越山(えつざん)多(おぼ)し。 古木(こぼく) 青靄(せいあい)に叢(むらが)り、遙天(えうてん) 白波(はくは)に浸(ひた)る。下方(かはう) 城郭(じゃいくわ)近(ちか)し。鐘磐(しょうけい) 笙歌(しゃうか)に雑(まじ)はる。 路は中峯より上り、盤廻して薛羅を出づ。江に到りて吳地盡き、岸を隔てて越山多し。 古木 青靄に叢り、遙天 白波に浸る。下方 城郭近し。鐘磐 笙歌に雑はる。 |