題名: | 還至端州驛前與高六別處 |
作者: | 張說 |
舊館分江日,悽然望落暉。相逢傳旅食,臨別換征衣。昔記山川是,今傷人代非。往來皆此路,生死不同歸。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
舊館(きうくわん) 分江(ぶんかう)の口(ほとり)、
凄然(せいぜん)として落暉(らくき)を望(のぞ)む。
相逢(あひあ)うて旅食(りょしょく)を傳(つた)へ、
別(わかれ)に臨(のぞ)んで征衣(せいい)を換(か)ふ。
昔記(むかしき)せし 山川(さんせん)は是(ぜ)なり。
今傷(いまいた)む人代(じんだい)の非(ひ)なるを。
往來(わうらい) 皆此(みなこ)の路(みち)。
生死(せいし) 歸(き)を同(おな)じうせず。
舊館 分江の口、 凄然として落暉を望む。 相逢うて旅食を傳へ、 別に臨んで征衣を換ふ。 昔記せし 山川は是なり。 今傷む人代の非なるを。 往來 皆此の路。 生死 歸を同じうせず。 また端州驛へやってきた。もとのままの驛亭の建物が、江水の分派したところにある。自分はここで休息しながら、たまらないさびしい氣持ちで入日を眺めている。この前來たときは、ここで高戬に出逢った。二人とも邊地へ左遷された身の上だったので、お互いになぐさめあいいたわりあって、旅の辨當も分けあって食べ、ともに別れの酒をくみかわした。そしてちょうど季節のかわり目だったから、別れるときにはいっしょに衣替えをしたことを思い出す。ここの山も川も昔のとおりでかわりがな い。しかし高君はどうしたかといえば、もはやこの世にはいないのだ。自分は行くときも帰るときも、同じこの道をとることになった。とにかく自分は生きながらえて都に帰ることができるが、いま高君といっしょにここを通ることはできない。人の世のはかなさ!いたましいかぎりだ。 |