題名: | 幽州夜飲 |
作者: | 張說 |
涼風吹夜雨,蕭瑟動寒林。正有高堂宴,能忘遲暮心。軍中宜劒舞,塞上重笳音。不作邊城將,誰知恩遇深。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
涼風(りゃうふう) 夜雨(やう)を吹(ふ)き、
蕭瑟(せうしつ)として寒林(かんりん)を動(うご)かす。
正(まさ)に高堂(かうだう)の宴有(えんあ)り、
能(よ)く遅暮(ちぼ)の心(こころ)を忘(わす)る。
軍中(ぐんちゅう)宜(よろ)しく劍舞(けんぶ)すべし。
塞上(さいじゃう)は笳音(かいん)を重(おも)んず。
邊城(へんじゃう)の將(しゃう)と作(な)らずんば、
誰(たれ)か恩遇(おんぐう)の深(ふか)きを知(し)らん。
涼風 夜雨を吹き、 蕭瑟として寒林を動かす。 正に高堂の宴有り、 能く遅暮の心を忘る。 軍中宜しく劍舞すべし。 塞上は笳音を重んず。 邊城の將と作らずんば、 誰か恩遇の深きを知らん。 時は秋のくれつがた、涼しい風が夜雨を吹いて、あたりに落葉してさむざむとした 林を、ざわざわとゆり動かして過ぎる。そこで軍中の將士を高堂に集めて宴會をもよおした。じつに盛んなもので、おかげで老衰したわが年のことも忘れることができた。なんといっても軍中のことだから剣舞などという勇ましい藝も出て、なかなかよい。それにこの選塞の地だから部茄の悲壯な調子が重んぜられるのも、まことにふさわしい。このようなところの將軍になってみなければ、とても、こんなめずら経験はできるはずもなく、まことに天子の御恩のありがたさをしみじみと感ずる次第である。 |