題名: | 恩制賜食於麗正殿書院宴賦得林字 |
作者: | 張說 |
東壁圖書府,西園翰墨林。誦詩聞國政,講易見天心。位竊和羹重,恩叨醉酒深。緩歌春興曲,情竭爲知音。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
東壁(とうへき) 圖書(としょ)の府(ふ)。
西園(せいゑん) 翰墨(かんぼく)の林(りん)。
詩(し)を誦(しょう)して國政(こくせい)を聞(き)き、
易(えき)を講(かう)じて天心(てんしん)を見(み)る。
位(くらゐ)は和羹(わかう)の重(おも)きを竊(ぬす)み、
恩(おん)は醉酒(すゐしゅ)の深(ひか)きを叨(みだり)にす。
載(すなは)ち春興(しゅんきょう)の曲(きょく)を歌(うた)ひて、
情竭(じゃうつく)すは知音(ちいん)の為(ため)なり。
東壁 圖書の府。 西園 翰墨の林。 詩を誦して國政を聞き、 易を講じて天心を見る。 位は和羹の重きを竊み、 恩は醉酒の深きを叨にす。 載ち春興の曲を歌ひて、 情竭すは知音の為なり。 この麗正殿書院は宮中の大圖書館として文化の中心であるが、あたかも昔、魏の陳思王(曹植)が西園というところを設けて天下の詩人や學者をまねき、夜宴を開いて 互いに詩を賦して歡を盡くしたように、ここに盛大な詩酒の會を開きたもうことになった皇帝陛下は詩經を誦して國々の風俗の良否や政治の善惡を察したまい、また周易を研究して天の心の帰趨を見、治亂の根源を知りたまうのである。これに對して、この自分はどうか。中書令さえさずけられ、およばずながら天下の政治を料理する重 任を負うている。今日はまたこのありがたき盛宴に列して充分に醉うまで酒も頂戴いたした。今ここにつたない春興の曲をものし、これをうたって恩を謝するのも、まっ たく誠心誠意、陛下の深い知遇に答えたいためである。 |