題名: | 登幽州臺歌 |
作者: | 陳子昂 |
前不見古人,後不見來者。念天地之悠悠,獨愴然而涕下。 | |
英譯: |
I've never seen such a sagacious man in history as Prince Dan of the state of Yan was.Nor shall I see such a virtuous man as he in the future was.Thinking of the infinitely vast and everlasting heavens and earth,all alone into sorrowful tears I burst!
My eyes saw not the men of old; $And now their age away has rolled$ to think I shall not see The heroes of posterity! 0 I weep— Behind me I do not see the ancient men, before me I do not see the ones to come. Thinking of the endlessness of heaven and earth, alone in despair, my tear fall down. I look before, and do not see the ancients. Looking after I do not see the coming ages. Only Heaven and Earth will last for ever: Alone I lament, and my tears fall down. Behind $(me)$ I do not see the ancient men, before $(me)$ I do not see the ones to come. Thinking of the endlessness of heaven and earth, alone in despair, $(my)$ tear fall down. Before me, unseen are the ancients, Behind me, unseen those to come. Thinking of this infinite universe Alone, in my sorrow, I shed tears. I fail to see the ancients before my time, Or after me the generations to come. Thinking of the eternity of Heaven and Earth, All alone, sadly I shed tears. |
日譯: |
前(まへ)古人(こじん)を見(み)ず
後(のち)に来者(らいしゃ)を見(み)ず
天地(てんち)の悠悠(ゆうゆう)たるを念(おも)ひ
独(ひと)り愴然(そうぜん)として涕(なみだ)下(くだ)る
前古人を見ず 後に来者を見ず 天地の悠悠たるを念い 独り愴然として涕下る 自分よりも前に生まれた昔の人にあうことはできない。自分よりも後から生まれて来る人にあうこともできない。この高台に登って見回してみても、自分の前後に人の姿を見出し得ない今、わたしはこの天と地とが、永遠で果てしないものであることを思うにつけて、人生の有限を思い、ただひとりいたみ悲しんで涙が流れるばかりなのである。 自分(じぶん)よりも前(まえ)に生(う)まれた昔(むかし)の人(ひと)にあうことはできない。自分(じぶん)よりも後(あと)から生(う)まれて来(く)る人(ひと)にあうこともできない。この高台(こうたい)に登(のぼ)って見回(みまわ)してみても、自分(じぶん)の前後(ぜんご)に人(ひと)の姿(すがた)を見出(みだ)し得(え)ない今(いま)、わたしはこの天(てん)と地(ち)とが、永遠(えいえん)で果(は)てしないものであることを思(おも)うにつけて、人生(じんせい)の有限(ゆうげん)を思(おも)い、ただひとりいたみ悲(かな)しんで涙(なみだ)が流(なが)れるばかりなのである。 わが前に過ぎ去りし人 わが後に来たらむ人も われは見ず あめつちのはて無きを念い ひとり悲しく涙流るる 前に古人を見ず 後に來者(らいしゃ)を見ず 天地の悠悠たるを念(おも)い 独り愴然として涕(なみだ)下(くだ)る 前に古人を見ず 後に來者を見ず 天地の悠悠たるを念い 独り愴然として涕下る 前を見てもむかしの人はいない。 後ろを見てもやって来る者はない。 眼前にひろがる天地の悠久をおもい、 ひとり悲しくなって涙を流す。 前(まえ)に古人(こじん)を見(み)ず 後(のち)に来者(らいしゃ)を見(み)ず 天地(てんち)の悠悠(ゆうゆう)たるを念(おも)い 独(ひと)り愴然(そうぜん)として涕(なみだ)下(くだ)る 前に古人を見ず 後に来者を見ず 天地の悠悠たるを念い 独り愴然として涕下る 私より前に生まれ、そして死んでいった人々には、もはや会うことはできない。私より後に生まれてくる未来の人々にも、$もちろん$会えない。永続する歴史的時間の一瞬にあって、広大な天地の一角に生きるわが身をしみじみと思うとき、ひとりいい知れぬ深い 悲しみにおそわれて、思わず涙がこぼれてくる。 前(さき)古人(こじん)を見(み)ず 後(のち)に来者(らいしゃ)を見(み)ず 天地(てんち)の悠悠(いういう)たるを念(おも)ひ 独(ひと)り愴然(そうぜん)として 涕(なみだ)下(くだ)る 前古人を見ず 後に来者を見ず 天地の悠悠たるを念ひ 独り愴然として 涕下る |