題名: | 和李秀才邊庭四時怨 三 |
作者: | 盧汝弼 |
八月霜飛柳半黃,蓬根吹斷雁南翔。隴頭流水關山月,泣上龍堆望故鄉。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
陰暦八月、秋の氣が深く、この邊地では早や霜が空中に飛んで、柳の葉は、すっかり黄ぱんでしまった。蓬は根まで吹きちぎられて舞いあがり、雁がつぎつぎに南の空へ飛んでゆく。隴山の分水嶺に湧き出る水は、一つは東へ、遙かな故郷へ向かって流れてゆき、一つは遠い西へ、えびすの國へ向かって流れゆく。自分は、その西へ流れる水といっしょに果て知らず出てゆくのだ。關所の山々を照らす月だけはついてくる。もうどれほど歩きつづけて來たことだろう。うわさに聞いた龍堆どいう沙漠のなかの小高い丘にまでやって來た。泣きながら龍堆に登って、また故郷の方角を眺めるのだった。
八月(はちぐわつ) 霜(しも)飛(と)んで柳(やなぎ)遍(あまね)く黄(き)なり。蓬根(ほうこん) 吹(ふ)き斷(た)たれて 雁(がん) 南(みなみ)に翔(かけ)る。隴頭(ろうとう)の流水(りうすい) 關山(くわんざん)の月(つき)。泣(な)いて龍堆(りょうたい)に上(のぼ)って故郷(こきゃう)を望(のぞ)む。 八月 霜飛んで柳遍く黄なり。蓬根 吹き斷たれて 雁 南に翔る。隴頭の流水 關山の月。泣いて龍堆に上って故郷を望む。 |