題名: | 和康五庭芝望月有懷 |
作者: | 杜審言 |
明月高秋迥,愁人獨夜看。暫將弓並曲,飜與扇俱團。霧濯清輝苦,風飄素影寒。羅衣一此鑒,頓使別離難。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
明月(めいげつ) 高秋迥(かうしうはるか)なり。
愁人(しうじん) 獨夜(どくや)に看(み)る。
暫(しばら)く弓(ゆみ)と竝(なら)び曲(まが)り、
翻(かへ)って扇(せん)と倶(とも)に團(まどか)なり。
露(つゆ)は清輝(せいき)を濯(あら)ひて苦(さ)え、
風(かぜ)は素影(そえい)を飄(ひるがへ)して寒(さむ)し。
羅衣(らい) 一(ひと)たび此(こ)れに鑒(てら)され、
頓(とみ)に別離(べつり)をして難(かた)からしむ。
明月 高秋迥なり。 愁人 獨夜に看る。 暫く弓と竝び曲り、 翻って扇と倶に團なり。 露は清輝を濯ひて苦え、 風は素影を飄して寒し。 羅衣 一たび此れに鑒され、 頓に別離をして難からしむ。 秋もふけた空のかなたに明月がかかっている。愁人が、ひとり淋しくいる夜、それをじっと眺めている。それが毎晩のことなのだ。このあいだまで弓のようなかたちをしていると思ったのに、もう團扇のように真圓くなった。露がおりるころになると、 それに洗い清められたように冴えわたり、風が吹いてくるたびに、真白い光を動かすように見えて、寒さが肌を侵すような感じだ。それもそのはずで、まだ夏の羅衣をつ けている身なので、つめたい光に照らされると、身のまわりの世話をする妻とわかれていることが、ひとしおかなしく思われることである。 |