題名: | 馬嵬坡 |
作者: | 鄭畋 |
玄宗回馬楊妃死,雲雨雖亡日月新。終是聖明天子事,景陽宮井又何人。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
玄宗は蜀から都に回ったが
貴妃は馬嵬坡で命を絶った
貴妃への恩愛は忘れかねたが
唐朝はこれがために中興した
これもひとえに聖天子の
民を思う心に出たこと
それを思えば
かの陳の後主が
愛妃を抱いて景陽宮の井戸に
身を投じたごときは
そもなんたる人のなすことぞ
玄宗(げんそう)馬(うま)を回(かえ)し 楊妃(ようひ)死す 雲雨(うんう)忘れ難(がた)きも 日月(じつげつ)新(あら)たなり 終(つい)に是(こ)れ聖明(せいめい)天子の事(こと) 景陽(けいよう)の宮井(きゅうぜい) 又(また)何人(なんびと)ぞ 玄宗馬を回し 楊妃死す 雲雨忘れ難きも 日月新たなり 終に是れ聖明天子の事 景陽の宮井 又何人ぞ 玄宗皇帝は馬首をめぐらして、蜀の成都から、都の長安に帰ったが、楊貴妃は、すでにこの馬嵬の地でなくなってしまい、玄宗の恋慕の情は忘れ得ぬものとして残ったが、その死によって、宗の長安回復の道が開け、新しい国家の秩序が確立したのである。 これはすべてけっきょくは、英明至高の聖天子玄宗のなされたことであり、あの景陽宮中の井戸に寵妃とともに身をひそめた陳の後主叔宝という人は、それに比べていったいなんという人であったのであろうか。 玄宗(げんそう) 馬(うま)を回(まぐ)らせども 楊妃(ようひ)死(し)し 雲雨(うんう) 忘(わす)れ難(がた)きも 日月新(じつげつあら)たなり 終(つひ)に是(こ)れ 聖名(せいめい)天子(てんし)の事(こと) 景陽(けいよう)の宮井(きゅうせい) 又何人(またなんびと)ぞ 玄宗 馬を回らせども 楊妃死し 雲雨 忘れ難きも 日月新たなり 終に是れ 聖名天子の事 景陽の宮井 又何人ぞ |