題名: | 早秋三首 一 |
作者: | 許渾 |
遙夜泛清瑟,西風生翠蘿。殘螢委玉露,早鴈拂銀河。高樹曉還密,遠山晴更多。淮南一葉下,自覺老煙波。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
早秋のこの長い夜
蕭瑟たる秋の声ただよい
西風は翠に茂る蘿に起こる
生き残る螢は玉なす白露に息い
かりがねは銀河をかすめて飛ぶ
高くえる樹々は明けゆく空にひときわ繁く
遠い山々は晴れた日にことに鮮か
この維南の地に一葉の梧桐落つるとき
洞庭の水面にもはや波立ちそめたことであろう
遙夜(ようや) 汎(はん) として清瑟(せいしつ) 西風(せいふう) 翠蘿(すいら)に生(しょう)ず 残螢(ざんけい) 玉露(ぎょくろ)に栖(す)み 早雁(そうがん) 金河(きんが)を払(はら)う 高樹(こうじゅ) 暁(あかつき)に還(かえ)って密に 遠山(えんざん) 晴(は)れて更(さら)に多し 淮南(わいなん) 一葉(よう)下(くだ)る 自(みずか)ら覚ゆ 洞庭(どうてい)の波だつを 遙夜 汎 として清瑟 西風 翠蘿に生ず 残螢 玉露に栖み 早雁 金河を払う 高樹 暁に還って密に 遠山 晴れて更に多し 淮南 一葉下る 自ら覚ゆ 洞庭の波だつを |