題名: | 哭崔兒 |
作者: | 白居易 |
掌珠一顆兒三歲,鬢雪千莖父六旬。豈料汝先爲異物,常憂吾不見成人。悲腸自斷非因劒,啼眼加昏不是塵。懷抱又空天默默,依前重作鄧攸身。 | |
英譯: |
You were a pearl
In the palm of my hand,
My tiny baby boy.
Why is it that I,
A white-haired man of three-score years,
Am left behind,
And you, a child of three,
Must by Heaven's silent, stern decree,
Precede me
To that strange and far-off land
Of death?
My heart is wounded sore,
But not with a blade of steel;
My old eyes are dimmed and dull,
But not with the dust of earth.
These arms
That held you closely to my breast
Are 'empty now,
And I mourn, as did Teng Yu of old,
My only son.
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日譯: |
掌珠一顆(しょうじゅいっか) 児三歳(じさんさい)
鬢雪千茎(びんせつせんけい) 父六旬(ちhしろくじゅん)
豈料(あにはか)らんや 汝先(なんじま)ず異物(いぶつ)と為(な)らんとは
常(つね)に憂(うれ)う 吾(われ) 人(ひと)と成(な)るを見(み)ざらんことを
悲腸(ひちょう) 自(おのず)から断(た)つは剣(けん)に因(よ)るに非(あら)ず
啼眼(ていがん) 加(ます)ます昏(くら)きは是(こ)れ塵(ちり)ならず
懐抱(かいほう) 又(ま)た空(むな)しくして 天(てん) 黙黙(もくもく)たり
依然(いぜん)として重(かさ)ねて鄧攸(とうゆう)の身(み)と作(な)る
掌珠一顆 児三歳 鬢雪千茎 父六旬 豈料らんや 汝先ず異物と為らんとは 常に憂う 吾 人と成るを見ざらんことを 悲腸 自から断つは剣に因るに非ず 啼眼 加ます昏きは是れ塵ならず 懐抱 又た空しくして 天 黙黙たり 依然として重ねて鄧攸の身と作る わが子阿崔は、掌中の一粒の真珠のように愛玩した三歳の児。その父の私は、千本もの真っ白な髪を頭にいただいた六十歳の翁。 お前が私よりも先に死のうなどとは夢にも思わず、お前が一人前になるまで私は生きてはいまい、といつも憂えていた。 剣を使わずとも、深い悲しみのために腸はずたずたに断ち切られ、塵が入ったわけでもないのに、とめどなく流れる涙で眼はますます曇る。心はうつろ、天に問うても黙々として答えない。また老いて子のない鄧攸のようになってしまった。 |