題名: | 失鶴 |
作者: | 白居易 |
失爲庭前雪,飛因海上風。九霄應得侶,三夜不歸籠。聲斷碧雲外,影沈明月中。郡齋從此後,誰伴白頭翁。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
失(な)くなったあれは庭にふわりと置いた雪に化けたのか。海の上をすじ見せて吹く風に乗って飛び去ったのか。遠い空のどこかにいい友達を見つけたものと思われる。これで三晩あれは籠(かご)に戻って来ない。その声はもう青ぞらのあなたに途絶(とだ)えてしまった。あの姿は早や望月(もちづき)の白さの中にとけ入ってしまった。 わたしは思う、これから先この田舎の役宅で 白髪頭(しらがあたま)をうなだれた老爺(じじい)に誰が寄り添って歩くだろうかと。
失くなったあれは庭にふわりと置いた雪に化けたのか。海の上をすじ見せて吹く風に乗って飛び去ったのか。遠い空のどこかにいい友達を見つけたものと思われる。これで三晩あれは籠に戻って来ない。その声はもう青ぞらのあなたに途絶えてしまった。あの姿は早や望月の白さの中にとけ入ってしまった。 わたしは思う、これから先この田舎の役宅で 白髪頭をうなだれた老爺に誰が寄り添って歩くだろうかと。 |