題名: | 春題湖上 |
作者: | 白居易 |
湖上春來似畫圖,亂峰圍繞水平鋪。松排山面千重翠,月點波心一顆珠。碧毯線頭抽早稻,青羅帬帶展新蒲。未能拋得杭州去,一半句留是此湖。 | |
英譯: |
THE lake in spring is like a picture;
Its level surface surrounded on all sides with the mountains,
Whose pines unfold their rows of green.
Like a pearl the moon's reflection shines in the lake;
Early rice buds emerge like threads in a green blanket;
Like blue gauze skirt belts the young rushes extend.
Hangchow holds me; I cannot take leave of it,
And half the reason is this lake's beauty.
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日譯: |
西湖に春がやってきてまるで絵に描いたよう、
さまざまな姿の山の峰が西湖をかこみ水面は平らかだ。
松が山腹に生えていてうっそうたる緑色、
月が湖面の波の間に映ってまるで一粒の真珠のようだ。
$湖のほとりには$青緑の毛氈の毛先のように早稲が頭を出し、 青いうすぎぬのスカートのひものようにがまが芽吹いている。
まだ杭州を投げ捨てて去っていくことができない、
その半ばはこの湖が私を引き留めているのだ。
湖上(こじょう) 春(はる)来(き)たりて 画図(がと)に似(に)たり 乱峰(らんぽう) 囲繞(いじょう)して 水(みず)平(たい)らかに鋪(し)く 松(まつ)は山面(さんめん)に排(なら)ぶ 千重(せんちょう)の翠(みどり) 月(つき)は波心(はしん)に点(てん)ず 一顆(いつか)の珠(たま) 碧毯(へきたん)の線頭(せんとう) 早稲(そうとう)を抽(ぬ)き 青羅(せいら)の裙帯(くんたい) 新蒲(しんぽ)を展(の)ぶ 未(いま)だ杭州(こうしゅう)を拋(なげう)ち得(え)て去(さ)る能(あた)わず 一半(いっぱん)勾留(こうりゅう)するは是(こ)れ此の湖(みずうみ) 湖上 春来たりて 画図に似たり 乱峰 囲繞して 水平らかに鋪く 松は山面に排ぶ 千重の翠 月は波心に点ず 一顆の珠 碧毯の線頭 早稲を抽き 青羅の裙帯 新蒲を展ぶ 未だ杭州を拋ち得て去る能わず 一半勾留するは是れ此の湖 湖上(こじょう) 春来(はるき)たりて 画図(がと)に似(に)たり 乱峰(らんぼう) 囲繞(いじょう)して 水(みず) 平(たい)らかに鋪(し)く 松(まつ)は山面(さんめん)に排(はい)す 千重(せんちょう)の翠(みどり) 月(つき)は波心(はしん)に点(てん)ず 一顆(いっか)の珠(たま) 碧毯(へきたん)の線頭(せんとう) 早稲(そうとう)を抽(ひ)き 青羅(せいら)の裙帯(くんたい) 新蒲(しんぼ)を展(の)ぶ 未(いま)だ杭州(こうしゅう)を拋(なげう)ち得(え)て去(さ)る能(あた)わず 一半(いっぱん) 勾留(こうりゅう)するは是(こ)れ此(こ)の湖(みずうみ)。 湖上 春来たりて 画図に似たり 乱峰 囲繞して 水 平らかに鋪く 松は山面に排す 千重の翠 月は波心に点ず 一顆の珠 碧毯の線頭 早稲を抽き 青羅の裙帯 新蒲を展ぶ 未だ杭州を拋ち得て去る能わず 一半 勾留するは是れ此の湖。 西湖のほとりに春が来て、あたりの景色はまるで絵のよう。乱れ重なる峰々がまわりをとりまき、湖の水は鏡のようにどこまでも平らかだ。松は幾重もの緑を山肌にしきつめ、月は一粒の真珠のように湖水の中心に影を落とす。 深みどり色の絨毯の糸の先かと見えるのは、早稲が穂を出したところ。青いうすぎぬのスカートや帯かと見えるのは、蒲の穂がのびたところ。杭州をなげすてて去ることのできないのは、半ばはこの湖に引きとめられているからだ。 湖畔は春になってから絵そっくりだ。 乱峰がとりかこむ中に湖水は平らにひろがっている。 山々には松が千重のみどりをならべ 波まには月が一個の珠と浮かんでいる。 青いもうせんの毛のさきさながらにかせが頭を出し うすぎぬのもすそそのままにがまが芽をふいている。 わたしが杭州をすて去れないのは 一半はこの湖にひきとめられているのだ。 湖上(こじょう) 春来(しゅんらい) 畫圖(ぐわと)に似(に)たり 乱峯(らんぽう) 囲繞(いぜう)して水平(みづへい)鋪(ほ)す 松(まつ)は山面(さんめん)に千重(せんちょう)の翠(みどり)を排(はい)し 月(つき)は波心(はしん)に一顆(いつくわ)の珠(たま)を點(てん)ず 碧毯(へきたん)の線頭(せんとう) 早稲(そうたう)を抽(ぬきん)で 青羅(せいら)の裙帯(くんたい) 新蒲(しんぽ)を展(の)ぶ いまだ杭州(かうしう)を拋(なげう)ち得(え)て去(さ)る能(あた)はざるは 一半(いっぱん) 勾留(こうりゅう)すこれこの湖(こ)。 湖上 春来 畫圖に似たり 乱峯 囲繞して水平鋪す 松は山面に千重の翠を排し 月は波心に一顆の珠を點ず 碧毯の線頭 早稲を抽で 青羅の裙帯 新蒲を展ぶ いまだ杭州を拋ち得て去る能はざるは 一半 勾留すこれこの湖。 |