題名: | 放言五首 二 |
作者: | 白居易 |
世途倚伏都無定,塵網牽纏卒未休。禍福回還車轉轂,榮枯反覆手藏鉤。龜靈未免刳腸患,馬失應無折足憂。不信君看弈棊者,輸贏須待局終頭。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
世間では禍福にはいっこう定まりがなく またいわゆる浮世のわずらわしさには休みがないものだ。 禍福のめぐることは車のコシキのとおりで 栄枯盛衰のらつりかわりは蔵鉤のあそびそのままだ。 亀は霊能があるのでドに用いられて腸をさかれ 塞翁の馬はいなくなったままなら息子が足を折る心配もなかったのだが。 もしわたしのことばが信じられなければ碁・将棋をみたまえ。 勝負は局が終わらなければわからないじゃないか。
世途(せいと)は倚伏(いふく)すべて定(さだ)まることなく 塵網(ぢんまう)の牽纒(けんてん)つひにいまだ休(や)まず。 禍福(くわふく) 迴還(くわいくわん)して車轂(くるまこく)を轉(てん)じ 榮枯(えいこ) 反覆(はんぶく)して手(て)に鉤(こう)を藏(ざう)す。 龜(かめ)は靈(れい)なれどいまだ腸(ちゃう)を刳(さ)くの患(うれひ)を免(まぬが)れず 馬(うま)失(しつ)してまさに足(あし)を折(わ)るの憂(うれひ)なかるべし。 信(しん)ぜずば君(きみ)看(み)よ弈棋(えきき)の者(もの)を 輸贏(しゅえい)すべからく待(ま)つべし局(きょく)の終頭(しゅうとう)。 世途は倚伏すべて定まることなく 塵網の牽纒つひにいまだ休まず。 禍福 迴還して車轂を轉じ 榮枯 反覆して手に鉤を藏す。 龜は靈なれどいまだ腸を刳くの患を免れず 馬失してまさに足を折るの憂なかるべし。 信ぜずば君看よ弈棋の者を 輸贏すべからく待つべし局の終頭。 |