題名: | 負冬日 |
作者: | 白居易 |
杲杲冬日出,照我屋南隅。負暄閉目坐,和氣生肌膚。初似飲醇醪,又如蟄者蘇。外融百骸暢,中適一念無。曠然忘所在,心與虛空俱。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
杲杲(こうこう)として冬日出(とうじつい)で
我(わ)が屋(おく)の南隅(なんぐう)を照(て)らす
暄(けん)を負(お)いて目(め)を閉(と)じて坐(ざ)せば
和気(わき) 肌膚(ひふ)に生(しょう)ず
初(はじ)めは醇膠(じゅんろう)を飲(の)むに似(に)て
又(ま)た蟄(ちっ)する者(もの)の蘇(よみがえ)るが如(ごと)し
外(そと)は融(と)けて百骸暢(ひゃくがいの)び
中(なか)は適(かな)いて一念(いちねん)も無(な)し
曠然(こうぜん)として在(あ)る所(ところ)を忘(わす)れ
心(こころ)ぱ虚空(こくう)と俱(とも)たり
杲杲として冬日出で 我が屋の南隅を照らす 暄を負いて目を閉じて坐せば 和気 肌膚に生ず 初めは醇膠を飲むに似て 又た蟄する者の蘇るが如し 外は融けて百骸暢び 中は適いて一念も無し 曠然として在る所を忘れ 心ぱ虚空と俱たり 明々と冬の太陽が昇り、わが家の南の隅を照らす。 日差しを背に目をつぶり座っていると、穏やかな気が肌に生じる。 初めは芳醇な濁り酒を飲んだ気分、それから冬ごもりしていた虫が生き返る心持ち。 身体の外側が融けて骨という骨がほぐれ、内側は安らかで雑念の一つもない。 広やかにどこにいるかも忘れてしまい、心は虚空と一つになる。 |