題名: | 步東坡 |
作者: | 白居易 |
朝上東坡步,夕上東坡步。東坡何所愛,愛此新成樹。種植當歲初,滋榮及春暮。信意取次栽,無行亦無數。綠陰斜景轉,芳氣微風度。新葉鳥下來,萎花蝶飛去。閑攜斑竹杖,徐曳黃麻屨。欲識往來頻,青蕪成白路。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
朝(あした)に東坡(とうば)に上(のぼ)って歩(あゆ)み
夕(ゆう)ベに東坡(とうば)に上(のぼ)って歩(あゆ)む
東坡(とうば) 何(なん)の愛(あい)する所(ところ)ぞ
此(こ)の新成(しんせい)の樹(き)を愛(あい)するなり
種植(しゅしょく) 歳初(さいしょ)に当(あ)たり
滋栄(じえい) 春暮(しゅんぼ)に及(およ)ぶ
意(い)に信(まか)せて取次(しゅじ)に栽(う)え
行無(こうな)く亦(ま)た数無(かずな)し
緑陰(りょくいん)に斜景転(しゃけいてん)じ
芳気(ほうき) 微風(びふう)に度(わた)る
新葉(しんよう)に鳥上(とりのぼ)り来(き)たり
萎花(いか)に蝶飛(ちょうと)び去(さ)る
間(しず)かに斑竹(はんちく)の杖(つえ)を携(たずさ)え
徐(おもむ)ろに黄麻(こうま)の屨(くつ)を曳(ひ)く
往来(おうらい)の頻(しき)りなるを識(し)らんと欲(ほっ)せば
青蕪(せいぶ)は白路(はくろ)と成(な)る
朝に東坡に上って歩み 夕ベに東坡に上って歩む 東坡 何の愛する所ぞ 此の新成の樹を愛するなり 種植 歳初に当たり 滋栄 春暮に及ぶ 意に信せて取次に栽え 行無く亦た数無し 緑陰に斜景転じ 芳気 微風に度る 新葉に鳥上り来たり 萎花に蝶飛び去る 間かに斑竹の杖を携え 徐ろに黄麻の屨を曳く 往来の頻りなるを識らんと欲せば 青蕪は白路と成る 朝も東の坡に上って散策し、夕べにも東坡に上って散策する。東坡のどこが気に入っているのだろう。それは、この成長したばかりの木が気に入っているから。植えたのは、年の初めだったが、暮春には花が咲いた。気の向くままに次から次へと植え、でたらめに、またやたらに植えた。しかし、いまや、緑の木陰に夕日がさしこみ、かぐわしい香りがそよ風に乗ってわたってくる。新しい葉に見えかくれして鳥がやって来、しおれた花から蝶が飛び去る。 こうした中を、のんびりと斑竹の杖を携え、おもむろに黄麻のくつを曳いて散策するのだ。私が頻繁に往来していることは、青い草の生えていた所が、路になっていることから知られよう。 |