題名: | 東坡種花二首 一 |
作者: | 白居易 |
持錢買花樹,城東坡上栽。但購有花者,不限桃杏梅。百果參雜種,千枝次第開。天時有早晚,地力無高低。紅者霞豔豔,白者雪皚皚。遊蠭逐不去,好鳥亦來栖。前有長流水,下有小平臺。時拂臺上石,一舉風前杯。花枝蔭我頭,花蘂落我懷。獨酌復獨詠,不覺月平西。巴俗不愛花,竟春無人來。唯此醉太守,盡日不能迴。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
銭をもっていって花の咲く木を買い、まちの東のつつみに植えた。 花の咲くものならといって買い、桃スモモ梅とは限らなかった。 これらの果樹をまぜて植えたので、つぎつぎに咲いてゆく。 それは咲く時におそい早いがあるからで、地面の肥瘠のせいではない。 赤い花は美しい霞のようだし、白い花はまっ白な雪のようだ。 ここへ来る蜂はいつまでもおり、よい声の鳥もやってくる。 前には長迎の流れがあり、下には小さな台がある。 時にはこの台の石のちりをはらい、すわって春風に杯をあげる。 花の枝はわが頭をおおい、花びらはわがふところに落ちる。 ひとりで飲みひとりでうたい、知らぬまに日が西にかたむく。 ここ三巴の風俗では花を好かないので、春三か月だれも見に来ない。 ただこの酔太守が、一日かえれないでいるだけだ。
錢(ぜに)を持(ぢ)して花樹(くわじゅ)を買(か)ひ、 城東(じゃうとう) 坡上(はじゃう)に栽(う)う。 ただ花(はな)あるものを購(あがな)ふ、 桃杏梅(たうきゃうばい)に限(かぎ)らず。 百果(ひゃくくわ) 参雑(さんざつ)して植(う)え、 千枝(せんし) 次第(しだい)に開(ひら)く。 天時(てんじ)に早晩(さうばん)あり、 地力(ちりょく)に高低(かうてい)なし。 紅(くれない)なるものは霞(かすみ)豔豔(えんえん)たり、 白(しろ)きものは雪皚皚(ゆきがいがい)たり。 遊蜂(いうほう)つひに去(さ)らず、 好鳥(かうてう)も棲(す)み来(きた)る。 前(まへ)に長流(ちゃうりゅう)の水(みづ)あり、 下(した)に小平臺(せうはいだい)あり。 時(とき)に臺上(だいじゃう)の石(いし)を拂(はら)ひ、 一(ひと)たび風前(ふうぜん)の盃(さかづき)を擧(あ)ぐ。 花枝(くわし) わが頭(かうべ)を蔭(おほ)ひ、 花蕊(くわずい)わが懷(ふところ)に落(お)つ。 獨酌(どくしゃく)しまた獨詠す(どくえい)れば、 覺(おぼ)えず日(ひ) 西(にし)に平(たひらか)なり。 巴俗(はぞく)は花(はな)を愛(あい)せず、 竟春(きゃうしゅん) 人(ひと)の来(きた)るなし。 ただこの醉太守(すいたいしゅ)、 盡日(ひねもす) 廻(かへ)るあたはず。 錢を持して花樹を買ひ、 城東 坡上に栽う。 ただ花あるものを購ふ、 桃杏梅に限らず。 百果 参雑して植え、 千枝 次第に開く。 天時に早晩あり、 地力に高低なし。 紅なるものは霞豔豔たり、 白きものは雪皚皚たり。 遊蜂つひに去らず、 好鳥も棲み来る。 前に長流の水あり、 下に小平臺あり。 時に臺上の石を拂ひ、 一たび風前の盃を擧ぐ。 花枝 わが頭を蔭ひ、 花蕊わが懷に落つ。 獨酌しまた獨詠すれば、 覺えず日 西に平なり。 巴俗は花を愛せず、 竟春 人の来るなし。 ただこの醉太守、 盡日 廻るあたはず。 |