題名: | 寄微之三首 一 |
作者: | 白居易 |
江州望通州,天涯與地末。有山萬丈高,有江千里闊。間之以雲霧,飛鳥不可越。誰知千古險,爲我二人設。通州君初到,鬱鬱愁如結。江州我方去,迢迢行未歇。道路日乖隔,音信日斷絕。因風欲寄語,地遠聲不徹。生當復相逢,死當從此別。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
江州から通州の方をながめると、天のはてと地の末ほどはなれている。あいだには万丈の山があり、千里のはばある大川がある。また雲や霧があいだをへだてていて、空とぶ鳥も越えることができない。昔からの険も、われわれ二人のために設けられたのかしらん。君がはじめて通州に行った時は、ずいぶん憂鬱そぅだった。ぼくが江州へ行くいまも、みちははるかでいくら行っても終わりとならない。日ごとに道はへだたってゆき、おとずれも日々にたえてゆく。風にことばをことづけようとしても、遠くへだたっているのでとどかないだろう。生きていたらまた会えるが、死んだらこれでお別れとなるのだね。
江州(かうしう)より通州(つうしう)を望(のぞ)む、天涯(てんがい)と地末(ちまつ)と。山(やま)あり萬丈(ばんぢゃう)高(たか)く、これを間(へだ)つるに雲霧(うんむ)をもってし、飛鳥(ひてう)も越(こ)ゆべからず。誰(たれ)か知(し)らん千古(せんこ)の險(けん)、われら二人(ふたり)のために設(もう)くるを。通州(つうしう)に君(きみ)はじめて到(いた)るや、鬱鬱(うつうつ)として愁結(うれひむす)ぶがごとし。江州(かうしう)にわれまさに去(さ)るや、迢迢(てうてう)として行(ゆ)きていまだ歇(や)まず。道路(だうろ) 日(ひび) 乖隔(くわいか)し、音信(おんしん) 日(ひ) 斷絕(だんぜつ)す。風(かぜ)によりて語(ご)を寄(よ)せんと欲(ほつ)すれども、地(ち)遠(とほ)くして聲徹(こえとほ)らず。生(い)きてはまさにまた相逢(あひあ)ふべきも、死(し)すればまさにこれより別(わか)るべし。 江州より通州を望む、天涯と地末と。山あり萬丈高く、これを間つるに雲霧をもってし、飛鳥も越ゆべからず。誰か知らん千古の險、われら二人のために設くるを。通州に君はじめて到るや、鬱鬱として愁結ぶがごとし。江州にわれまさに去るや、迢迢として行きていまだ歇まず。道路 日 乖隔し、音信 日 斷絕す。風によりて語を寄せんと欲すれども、地遠くして聲徹らず。生きてはまさにまた相逢ふべきも、死すればまさにこれより別るべし。 |