題名: | 將之饒州江浦夜泊 |
作者: | 白居易 |
明月滿深浦,愁人臥孤舟。煩冤寢不得,夏夜長於秋。苦乏衣食資,遠爲江海游。光陰坐遲暮,鄉國行阻修。身病向鄱陽,家貧寄徐州。前事與後事,豈堪心幷憂。憂來起長望,但見江水流。雲樹靄蒼蒼,煙波澹悠悠。故園迷處所,一念堪白頭。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
明月はこのいりこんだ浦に照りわたり、心いさまぬわたしは孤舟にねている。
煩悶してねられないとなると、夏の夜も長いという秋の夜どころではない。
もともと生活にこまって、はるばる揚子証沿岸を旅行しているのだ。
年齢はみるみるふけてゆき、ふるさとは次第に遠くなる。
自分は病気しながら鄱陽に向かい、貧しい家族は徐州に預けてあるのだ。
こんな過去のこと、将来のこと、両方ともの心配には耐えられない。
さて心配で床から起きてとおくを眺めたが、揚子江の流れるのが見えるだけだ。
雲のかかった木はこんもりとし、もやのたれこめる波ははるかにつづく。
ふるさとはどこともめあてがつかず、この一念だけでも白髪になる。
明月(めいげつ) 深浦(しんぼ)に滿(み)ち、愁人(しうじん) 孤舟(こしう)に臥(ふ)す。煩寃(はんえん)して寝(い)ね得(え)ず、夏夜(かや)は秋(あき)より長(なが)し。衣食(いしょく)の資(し)に乏(とぼ)しきに苦(くるし)み、遠(とほ)く江海(かうかい)の游(いう)をなす。光陰(くわういん) 坐(い)ながらに遲暮(ちぼ)、郷國(きゃうこく) 行(ゆ)くゆく阻脩(そしう)。身(み)病(や)みて鄱陽(はやう)に向(むか)ひ、家貧(いへひん)にして徐州(じょうう)に寄(よ)る。前事(ぜんじ)と後事(こうじ)と、あに心(こころ)の併(あは)せ憂(うれ)ふるに勘(た)へんや。憂(うれ)へ来(きた)って起(た)ちて長望(ちゃうばう)すれば、ただ江水(かうすい)の流(なが)るるを見(み)る。雲樹(うんじゅ) 藹(あい)として蒼蒼(さうさう)、烟波 (えんば)淡(たん)として悠悠(いういう)。故園(こえん) 處所(しょしょ)に迷(まよ)ふ、一念(いちねん) 白頭(はくとう)なるに堪(た)へたり。 明月 深浦に滿ち、愁人 孤舟に臥す。煩寃して寝ね得ず、夏夜は秋より長し。衣食の資に乏しきに苦み、遠く江海の游をなす。光陰 坐ながらに遲暮、郷國 行くゆく阻脩。身病みて鄱陽に向ひ、家貧にして徐州に寄る。前事と後事と、あに心の併せ憂ふるに勘へんや。憂へ来って起ちて長望すれば、ただ江水の流るるを見る。雲樹 藹として蒼蒼、烟波 淡として悠悠。故園 處所に迷ふ、一念 白頭なるに堪へたり。 |