題名: | 睡起晏坐 |
作者: | 白居易 |
後亭晝眠足,起坐春景暮。新覺眼猶昏,無思心正住。澹寂歸一性,虛閑遺萬慮。了然此時心,無物可譬喻。本是無有鄉,亦名不用處。行禪與坐忘,同歸無異路。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
裏の亭でたっぷり昼寝をし、身を起こして坐るうちに春の日は暮れていく。
覚めたばかりで目はまだぼんやり、何思うこともなく、心はまさしく安住の境地。
さっぱりとして本性に行き着き、様々な思慮を離れて心は空となる。
明晰そのもののこの時の心境、何物にもたとえようがない。
これこそが「無何有郷」であり、また「不用処」とも呼ばれるもの。 仏教の座禅、道教の坐忘、帰するところは同じ、異なる道すじではない。
後亭(こうてい) 昼眠(ちゅうみん)足(た)り 起坐(きざ)すれば 春景(しゅんけい)暮(く)る 。 新(あら)たに覚(さ)めて眼(め)は猶(な)お昏(くら)く 思(おも)い無(な)くして 心(こころ)正(なさ)に住(じゅう)す 淡寂(たあせき) 一性(いっしょう)に帰(き)す 虚閑(きょかん) 万慮(ばんりょ)を遺(わす)る 了然(りょうぜん)たり 此(こ)の時(とき)の心( こころ)。 物(もの)の警喩(ひゆ)す可(べ)き無(な)し 本(もと)は是(こ)れ無有郷(むゆきょう) 亦(ま)た名(な)づく 不用処(ふようしょ) 行禪(ぎょうぜん)と坐忘(ざぼう)と 帰(き)するを同(おな)じくして異路(いろ)無(な)し 後亭 昼眠足り 起坐すれば 春景暮る 。 新たに覚めて眼は猶お昏く 思い無くして 心正に住す 淡寂 一性に帰す 虚閑 万慮を遺る 了然たり 此の時の心。 物の警喩す可き無し 本は是れ無有郷 亦た名づく 不用処 行禪と坐忘と 帰するを同じくして異路無し |