題名: | 昭國閑居 |
作者: | 白居易 |
貧閑日高起,門巷晝寂寂。時暑放朝參,天陰少人客。槐花滿田地,僅絕人行跡。獨在一牀眠,清涼風雨夕。勿嫌坊曲遠,近即多牽役。勿嫌祿俸薄,厚即多憂責。平生尚恬曠,老大宜安適。何以養吾真,官閑居處僻。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
貧乏でひまなので日が高くのぼってから起きるが、あたりは昼もさびしい。
暑い時節なので参朝を免じられ、曇りがちで来客もすくない。
エンジュの花が地面いっぱいに散り、人の足あとも見えないくらいだ。
わたしはひとり寝床でねむっている、すがすがしく涼しい風雨の夕方である。
住んでいる昭国坊の遠いのをきらわないでほしい、近ければ仕事が多くなるのだ。
禄俸のすくないのをきらわないでほしい、多ければ心配や責任が多くなるのだ。
いままでも安静かつ気ままだったが、年よっては安楽にしていなけりゃならない。
それでは何をもって天真を養うかいえば、官職がひまで住居が遠いということだ。
貧閑(ひんかん)にして日高(じた)けて起(お)き、 門巷(もんかう) 晝(ひる)も寂寂(せきせき)たり。 時(とき) 暑(しょ)にして朝参(てうさん)を放(ゆる)され、 天(てん)陰(くも)りて人客(じんかく)まれなり。 槐花(くわいくわ) 田地(でんち)に滿(み)ち、 ほとんど人行(じんかう)の跡(あと)を絶(た)つ。 ひとり一床(いっしゃう)にありて眠(ねむ)る、 清涼(せいりやう)なる風雨(ふうう)の夕 きら 嫌(きら)ふなかれ坊曲(ばうきょく)の遠(とほ)きを、 近(ちか)ければすなはち牽役(けんえき)多(おは)し。 嫌(きら)ふなかれ祿俸(ろくほう)の薄(うす)きを、 厚(あつ)ければすなはち憂責(いうせき)多(おほ)し。 平生(へいせい)なほ恬曠(てんくわう) 老大(らうだい)よろしく安適(あんてき)なるべし。 何(なに)をもってかわが眞(しん)を養(やしな)ふ、 官閑(くわんかん)にして居處(きょしょ)僻(へき)なり。 貧閑にして日高けて起き、 門巷 晝も寂寂たり。 時 暑にして朝参を放され、 天陰りて人客まれなり。 槐花 田地に滿ち、 ほとんど人行の跡を絶つ。 ひとり一床にありて眠る、 清涼なる風雨の夕 きら 嫌ふなかれ坊曲の遠きを、 近ければすなはち牽役多し。 嫌ふなかれ祿俸の薄きを、 厚ければすなはち憂責多し。 平生なほ恬曠 老大よろしく安適なるべし。 何をもってかわが眞を養ふ、 官閑にして居處僻なり。 |