題名: | 新樂府 時世妝 儆戎也 |
作者: | 白居易 |
時世妝,時世妝,出自城中傳四方。時世流行無遠近,顋不施朱面無粉。烏膏注脣脣似泥,雙眉畫作八字低。妍媸黑白失本態,妝成盡似含悲啼。圓鬟無鬢堆髻樣,斜紅不暈赭面狀。昔聞被髮伊川中,辛有見之知有戎。元和妝梳君記取,髻堆面赭非華風。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
時世粧(じせいしょう) 時世粧(じせいしょう)
城中(じょうちゅう)より出(い)でて四方(しほう)がに伝(つた)わる
時世(じせい)の流行(りゅうこう) 遠近無(えんきんな)く
顋(あご)に朱(しゅ)を施(ほどこ)さず 面(おもて)には粉無(ふんな)く
鳥膏脣(うこうくちびる)に注(つ)けて 脣泥(くちびるどろ)に似(に)
双眉画(そうびえが)いて八字(はちじ)の低(てい)を作(な)す
妍蚩黒白(けんしこくびゃく) 本態(ほんたい)を失(うしな)う
粧成(よそおいな)って 尽(ことごと)く悲啼(ひてい)を含(ふく)めるに似(に)たり
円鬟(えんかん) 鬢無(びんな)く椎髻(ついけい)の様(よう)
斜紅(しゃこう) 暈(うん)せず赭面(しゃめん)の状(じょう)
昔聞(むかしき)く 髪(かみ)を被(こうむ)る伊川(いせん)の中(うち)
辛有之(しんゆうこ)れを見(み)て戎有(じゅうあ)るを知(し)る
元和(げんな)の粧梳(しょうそ) 君(きみ) 記取(きしゅ)せよ
髻椎面赭(けいついめんしゃ) 華風(かふう)に非(あら)ず
時世粧 時世粧 城中より出でて四方がに伝わる 時世の流行 遠近無く 顋に朱を施さず 面には粉無く 鳥膏脣に注けて 脣泥に似 双眉画いて八字の低を作す 妍蚩黒白 本態を失う 粧成って 尽く悲啼を含めるに似たり 円鬟 鬢無く椎髻の様 斜紅 暈せず赭面の状 昔聞く 髪を被る伊川の中 辛有之れを見て戎有るを知る 元和の粧梳 君 記取せよ 髻椎面赭 華風に非ず 当世流行の化粧は、都・長安の町から四方へ伝わってゆく。当世の流行は、遠方も近在も関係ない。頬に頰紅をつけず、顔に白粉をつけず、黒いクリームを唇に塗り唇は泥をつけたよう。両眉を描けば八の字型のさがり眉。美と醜と、善悪の本来の姿を失い、化粧の仕上がった顔は半泣きの涙顔。鬢のふくらみのない丸まげは野蛮人のさいづちまげのようで、紅をぼかさず斜めにさして野蛮人のあから顔。 昔、ボサボサ頭の男が伊川で祭を行うのを辛有が見て、この地が戒になると知った、と聞く。今、元和の御世の化粧、髪型を、諸君よく記憶しておくことだ。さいづちまげやあから顔は、中国本来の風俗ではないのだから。 |