題名: | 寄樂天 |
作者: | 元稹 |
閑夜思君坐到明,追尋往事倍傷情。同登科後心相合,初得官時髭未生。二十年來諳世路,三千里外老江城。猶應更有前途在,知向人間何處行。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
静かな夜、君のことを思いつつ坐ったままで夜を明かした。過ぎさった昔をふり返れば私の心はいよいよ悲痛になる。
共に及第して後意気投合したのだが、初めて任官した当時はまだ若くて髭も生えていなかった。
以来二十年、世の中というものがわかるようになったが、今や遠く都を三千里もはなれた江陵の地に年老いていく。
それでもやはり、これからの人生というものもあるに相違ない。
この社会の中で一体どこへ行こうというのかわからぬままに。
閒夜(かんや) 君(きみ)を思(おも)ひて 坐(ざ)して明(めい)に到(いた)る 往事(わうじ)を追尋(ついじん)すれば 倍々(ますます)情(じゃう)を傷(いた)ましむ 同(とも)に科(くわ)に登(のぼ)るの後(のち) 心(こころ) 相(あ)ひ合(あ)ひ 初(はじ)めて官(くわん)を得(え)たる時(とき) 髭(し)未(いま)だ生(しゃう)せざきり 二十年来(にじふねんらい) 世路(せいろ)を諳(そらん)じ 三千里外(さんぜんりぐわい) 江城(かうじゃう)に老(お)ゆ 猶(な)ほ応(まさ)に 更(さら)に前途(ぜんと)の在(あ)る有(あ)るべし 人間(じんかん)に向(む)かって 何処(いづこ)に行(ゆ)かんとす 閒夜 君を思ひて 坐して明に到る 往事を追尋すれば 倍々情を傷ましむ 同に科に登るの後 心 相ひ合ひ 初めて官を得たる時 髭未だ生せざきり 二十年来 世路を諳じ 三千里外 江城に老ゆ 猶ほ応に 更に前途の在る有るべし 人間に向かって 何処に行かんとす |